新技術で実現する肌のうるおいの向上
美容業界で注目されるポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業が、肌の潤いを飛躍的に高める新たな技術を開発しました。この技術の中心には、肌の角層に存在する細胞間脂質に着目し、その水分保持能力を拡張するための手法が採用されています。具体的には、肌の角層にある「うるおいタンク」の容量を増加させることによって、しっとりとしたハリのある肌を実現しようとしています。
うるおいタンクの拡張とは?
これまで肌に潤いを与えるためには、浸透性の高い成分や肌なじみが良い成分が使用されることが一般的でした。しかし、その限界があり、無限に浸透するわけではありません。ポーラ化成は、この問題を解決するために、細胞間脂質の内部構造に目を向けました。細胞間脂質は水と油の層で構成されており、中でも水層が“うるおいタンク”として機能しています。そこで、この水層の厚みを増すことが重要であると考え、技術開発が進められました。
機器分析による検証
新たに開発された化粧水には、細胞間脂質の水層を厚くするための機能性成分が配合されています。この成分は、細胞間脂質の水層と油層の境界に留まりやすく、水分をしっかり保持できる特性を持っています。開発品を用いた実験では、人工の細胞間脂質に水を追加した際、面間隔が約125%に拡大したことが確認され、効果が証明されました。これにより、細胞間脂質の“うるおいタンク”が大きくなることが期待されます。
膨潤したハリ肌を目指して
さらなる研究で、細胞間脂質の水層が潤いで満たされることで、肌の触り心地がふっくらと改善されることが示唆されています。また、機能性成分によって弾力が約8倍向上することも確認されました。この効果は、肌にハリと弾力を与える上で非常に重要です。
今後の展望
研究の結果、ポーラ化成が選定した機能性成分により、細胞間脂質の“うるおいタンク”を拡張し、より多くの水分を保持できることが明らかになりました。さらに、肌のハリと弾力の向上にもつながることが期待されています。この技術は、今後のローションやスキンケア製品、メイク用製品などに活用される見込みです。ポーラ化成工業は、引き続き消費者のニーズに応える新技術の開発に取り組む姿勢を明確にしています。
肌のうるおいを追求する新たな一歩として、ポーラ化成の技術が今後のスキンケア業界に与える影響は大きいでしょう。あなたの肌に潤いとハリをもたらす未来を、ぜひ期待してください。