茨城大学が新たに提供するオンライン教育プログラム
茨城大学は2023年10月、オンライン国際教育プラットフォーム「Japan Virtual Campus(JV-Campus)」を通じて、気候変動科学に関する新たな教育プログラムを発表しました。名前の通り、「ASEAN地域における総合気候変動科学」というテーマで、このプログラムは特に東南アジアの受講生向けに展開されます。これにより、海外に在住している方々や、気候変動に関する最新の知識を学びたいという社会人にも広く参加を呼びかけています。
この新しいオプションは、文部科学省の「ASEAN諸国からの留学生受入、定着促進のためのシステム構築等支援」の一環として設計されています。茨城大学は、大学設立以来、湖沼を中心とした環境科学の研究に力を入れており、このプログラムはその延長線上に位置しています。特に2006年からは、「サステイナビリティ学」の教育を組織的に推進し、気候変動に関する研究と実装を進めることで知られています。
さらに、茨城大学はベトナムの日越大学と連携し、気候変動と開発に関する修士課程のプログラムにおいて主要な役割を担っています。近年では、気候変動の緩和策やエネルギーに関する新しい研究拠点も次々に設立しており、「総合気候変動科学」の構築に向けた積極的な取り組みが見受けられます。
プログラムの詳細
今回のオンライン教育パッケージでは、かつて大学院向けに提供していた「サステイナビリティ学教育プログラム」をさらに発展させる形で、5つの専門科目を設けています。
- - 変動する大気と気候変動
- - 気候変動の緩和戦略
- - 気候変動の適応戦略
- - 気候政策、SDGsと社会のレジリエンス
この科目は全て英語で提供されており、それぞれの科目は約15分の動画が45本分用意されています。受講者は、これらの動画を視聴した後、試験や課題をクリアすることで単位を取得することができます。
講義は茨城大学の教師陣に加え、国立環境研究所や地球環境戦略研究機関の研究者たちも担当します。豊富な実践事例に基づいた内容が提供され、受講者は教員との意見交換や指導を受ける機会も用意されています。また、科目は今年の10月から順次提供されていく予定です。
受講資格および出願について
プログラムに応募するための条件は、「大学を卒業した者または2025年9月20日までに卒業予定の者」、または「海外において、16年間の教育課程を修了した者または2025年9月20日までに修了予定の者」となっています。書類選考を経て、大学院修士課程の科目等履修生として受け入れられ、単位を取得した受講者には履修証明書が交付されます。
出願期間は2023年8月25日(月)から9月9日(火)までです。詳細については茨城大学の公式ホームページに掲載される入学案内をご確認ください。
この新たなオンラインプログラムは、グローバルな視野を持つ持続可能な未来を志向する学生や社会人にとって、貴重な学びの場となることでしょう。