物価高の影響で実家暮らし選択する人々が増加
近年、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県出身の在住者を対象にした調査によると、実家暮らしを選ぶ人が多いことが明らかになりました。新型コロナウイルスや物価高の影響で、家計が厳しい状況が続く中、多くの人々が「実家での生活」を続ける選択をしています。これに関する調査結果を詳しく見ていきましょう。
実家暮らしが20代において最も多い
調査によると、20代の実家暮らしの割合は37.7%に達し、一人暮らしを上回る結果となりました。さらに、30代や40代でもそれぞれ約3割が実家に住んでいることが分かりました。この傾向は、特に家賃が高騰している都市部において顕著で、経済的な理由が背後にあると考えられます。
30代、40代の実家を出る意志が低下
調査のもう一つのポイントは、実家暮らしを継続する理由です。30代では56.5%、40代では71.5%が実家を出る予定がないと回答しています。特に経済的な面が大きな要因として浮かび上がっており、20代では48.6%、30代では47.0%、40代では36.8%が「貯金をしたいから」との回答をしていることが印象的です。
また、親の介護や高齢が心配で実家に留まっている人の声も寄せられ、家族の支えや精神的な安心感が重要視されていることが伺えます。
実家を出るきっかけ
実家を出た人々がどのようなきっかけでその決断をしたのかを尋ねたところ、「一人暮らしをしてみたかったから」が34.8%で最多となり、次いで「進学や就職が難しい距離だったから」が33.6%という結果になりました。この結果からも、若い世代が独立を目指しつつも、環境の変化が大きな影響を与えていることが分かります。
実家暮らしの通勤時間
通勤に関して見てみると、実家で生活している人の中で通勤に60分以上かけている人が36.0%に上りました。また、実家を出て暮らしている人の通勤時間平均は55.8分であることが分かり、かなりの長時間を通勤に費やすことが示されています。それでも、多くの人が実家で暮らすことのメリットを感じているようです。
調査概要
この調査は、2025年4月25日から2025年5月7日までの期間に行われ、対象者は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に在住する有職者男女4,943名でした。調査方法はインターネット調査で、今の生活形態や実家暮らしの理由について深く掘り下げています。
このように、実家暮らしは現代において多くの人々に選ばれており、さまざまな理由があります。このトレンドが今後どう変化するか、注目が集まるところです。