医療業界の新採用手法とは
看護師の離職率が高い問題に直面する医療法人社団Sunnyが、新たな採用手法を試みた。この取り組みは、SNSを活用した直接採用ツール「Chokusai」の導入を通じて実現したものである。
高い離職率と求人倍率
日本の医療業界では、看護師の離職率が16.1%に達し、全職業の有効求人倍率は約1.6倍と高止まりしているというデータがある(日本看護協会、厚生労働省)。これらの数値は、医療機関が抱える深刻な人材確保の課題を浮き彫りにしている。特に、急成長を続ける医療法人社団Sunnyにとっては、従来の採用手法では理念を十分に伝えられておらず、優秀な候補者とのミスマッチが続いていた。
課題とジレンマ
Sunnyは「365日こどものミカタ」という理念を掲げ、急成長を成し遂げているが、この理念が候補者に伝わらないというジレンマを抱えていた。
- - ミスマッチ: 人材紹介会社を通じる採用では、候補者にスキルや条件が優先され、理念やカルチャーが伝わらない。
- - 理念の不浸透: 企業の理念に共感し、長期的な関与が見込める人材を見つけるのが難しかった。
- - 従来の手法の限界: 既存の方法では、本当に求めている「理念に共感する人材」にリーチできていなかった。
直接採用への転換
これらの課題を乗り越えるためにSunnyは、SNSを利用した「Chokusai」の導入を決断した。これにより、理念や目指す未来を候補者に直接届けることが可能になった。
採用担当の荒木様や山内様は、「Chokusai」により理念に共感する候補者を絞って採用が進んでいると実感している。
短期間での効果
この新たな施策の初期結果として、掲載開始から1か月以内に看護師1名の採用が決まった。この候補者は理念に共感してエントリーしたとされており、その質は非常に高いという評価を受けている。
質の向上と定着率への期待
Chokusai経由で応募した人材は、理念やビジョンに強い共感を持っていることが見て取れる。これにより、採用した人材の定着率が向上し、組織の活性化が期待される。
SPSの取り組みの成果
理事長や現場リーダーからの報告によると、『Chokusai経由の方は理念への共感度が高く、理想の人物像と一致する』との声もあり、新たな採用手法が確実に効果を上げていることがわかる。採用担当者は、『転職を考えていなかったが、たまたま見つけたという候補者もおり、潜在層へのリーチに成功した』と語っている。
結論
医療法人社団Sunnyの取り組みは、理念を重視した採用手法の新しい可能性を示している。これまでは「条件採用」が支配的だったが、理念共感を軸にした直接採用が、今後の医療業界における人材確保の鍵となるだろう。
詳細については、
インタビュー記事を参照してほしい。
企業情報
医療法人社団Sunny
- - 所在地: 川口市戸塚南1-1-5
- - 代表者: 理事長若林大樹
- - 事業内容: 小児科クリニック及び病児保育室の運営
株式会社これから
- - 所在地: 東京都新宿区四谷三丁目5番地
- - 代表者: 代表取締役今泉雄介
- - 事業内容: 直接採用ツール「Chokusai」の開発・運用