もず唱平の歌と平和活動
大阪を拠点に活動する作詞家、もず唱平。彼は「釜ヶ崎人情」や「花街の母」など数々のヒット曲を世に送り出してきました。今回、テレビ大阪で放送されるドキュメンタリー番組『歌はこころのかけ橋~大阪の作詞家 歌にこめた想い~』では、彼が歌詞に込める思いや、日中平和友好のための活動について深く掘り下げます。この放送は、2024年12月21日(土)午前11時から30分間の予定です。
もず唱平の背景と活動
86歳を迎えたもず唱平は、特に社会的に弱い立場の人々に寄り添った歌詞作りで知られています。彼の楽曲は、日雇い労働者の生活や感情を描くことで、多くの共感を呼んできました。しかし彼の功績は単なる音楽業界に留まらず、平和活動にも注力してきました。
もずは1990年に、川中美幸と共に中国でチャリティーコンサートを実施しました。これは、中国残留孤児と彼らを育てた養父母への感謝を表すためのものでした。彼自身の生い立ちや、父親が南満州鉄道に関わっていた過去も影響しているのかもしれません。このように、もずの音楽には彼自身の経験が織り込まれているのです。
喪失と引退
しかし、近年の周囲の変化は彼に大きな影響を与えています。彼の長年のパートナーである作曲家・三山敏は2022年に他界し、また半世紀以上の付き合いがあったキダ・タローも彼の元を去りました。もず自身も、いつ迎えが来てもいいように終活を整えていると言います。
そんな彼が、今年末に『作詞家の引退』を発表した衝撃は大きいですが、その中で新たに「釜ヶ崎人情」というデビュー曲が生まれた西成に、作詞著作権やピアノを譲渡します。これは彼の恩返しという意味も込められています。
日中友好の新たなステージ
そして、もずにはまだ成し遂げたいことがあります。2024年12月に、大阪と上海が友好都市締結50周年を記念するコンサートを実施することが決定しました。彼は、その舞台を自らの曲と共に歌手・浅田あつこに託し、日中平和への思いを伝えようとしています。この曲が上海の地に届くのか、期待が高まります。
結論
もず唱平の活動は、単に音楽を超えた広がりを持っています。彼の人生と歌詞には、多くの人への思いや日中平和に対するこだわりが詰まっています。彼の歌が再びどのように多くの人々に感動を与えるのか、今回のドキュメンタリー放送は必見です。皆さんもぜひご覧ください。