IMPELLAが心不全治療に!
2019-10-24 14:01:19
アビオメッドが日本初のIMPELLA補助循環デバイスを導入、心不全治療に革命をもたらす
アビオメッド、IMPELLA CP®の日本販売開始
アビオメッドは、心原性ショックなどに対する新たな治療法「IMPELLA補助循環用ポンプカテーテル IMPELLA CP®」の正式な販売を日本でスタートしました。この製品は急性心不全の治療において、特に薬物療法が効かないケースに向けて開発され、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から承認を受けています。IMPELLA CP®は日本国内で唯一の経皮的左心室補助循環デバイスであり、心不全患者の新しい希望となるでしょう。
IMPELLA CP®の特徴と流量
IMPELLA CP®はポンプの直径が14Frで、従来のIMPELLA 2.5®よりも約48%向上した流量補助を提供します。具体的には、3.7リットル/分の流量を実現。これにより、心原性ショックを伴う急性心筋梗塞の治療において、IMPELLAは特に注目されています。その他の医療機器と違い、心臓に負担をかけずに血液循環を効率的にサポートできる点が大きなポイントです。
パイロット導入の経緯
日本では2019年5月に保険収載を受けた後、アビオメッドはIMPELLA 2.5®およびIMPELLA 5.0®の導入施設において約3か月間のパイロット導入を実施。合計で35症例にIMPELLA CP®を使用し、安全性と有効性を確認しました。これに基づき、10月1日より正式に販売を開始しました。今後は各施設でのトレーニングプログラムを通じて、IMPELLA CP®のさらなる普及を図ります。
会社と治療への貢献
日本アビオメッドの西村栄三代表は、「IMPELLAによる治療が約2年で1,000件を超え、患者さんの治療に多く貢献してきた」と述べ、24時間体制でのサポートを強調しています。IMPELLA CP®の導入により、心不全患者の生存率向上に寄与することが期待されています。
患者さんへの利点
IMPELLA CP®は経皮的に挿入するため、開胸手術を必要とせず低侵襲なアプローチを提供します。このため、心機能が回復するまでの時間を短縮し、患者への負担が軽減されます。更に、心機能の自然な回復を促す独自の機能を持ち、自分の心臓の機能を維持しつつ帰宅することが可能です。
IMPELLAの国際的な実績
IMPELLAは、米国と欧州で広く使用されており、臨床使用の症例は累計で10万件を超えています。このデバイスは心原性ショックや急性心筋梗塞の治療に対し高い効果を示しています。特に、IMPELLAのラインアップは様々な状況に対応した製品があり、ますます多くの患者にとっての治療オプションとなるでしょう。
結論
日本国内でのIMPELLA CP®の正式販売開始は、心不全治療の新たな進展を意味します。これにより、多くの患者がより良い治療結果を得ることが可能になるでしょう。心臓病の治療におけるイノベーションとして、IMPELLA CP®は今後の医療界に大きな影響を与えることが期待されます。
会社情報
- 会社名
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日本アビオメッド株式会社
- 住所
- 東京都中央区日本橋室町2-2-1室町東三井ビルディング12階
- 電話番号
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03-4540-5600