厚生連高岡病院がBizRobo!を導入し医療DX推進
富山県高岡市に位置する厚生連高岡病院が2025年7月より、RPAツール「BizRobo! Lite」を導入することを発表しました。この取り組みは、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)や、院内スタッフの働き方改革を推進するものとされています。厚生連高岡病院がBizRobo!を導入するのは全国の厚生連病院の中で初めての試みとなります。
導入の背景
厚生連高岡病院は、富山県西部で大規模な医療機関として三次救急医療を担っており、約45万人の地域住民に対して高度な医療を提供しています。しかし、地方の人口減少と高齢化が進む中、医療従事者の採用が難しく、多くの業種で人手不足が深刻化しています。調査によると、県内の企業・団体の7割以上が人手不足に悩んでいると言われています。
また、収益確保も重要な課題です。人口減少により診療圏の人口も減少し、物価や人件費の高騰が重なり、多方面からの収益確保が求められています。これらの状況を打破するため、厚生連高岡病院は医療DXを推進する業務改善活動を始めました。
BizRobo!の導入検討と選定
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、特別なITスキルがなくても簡単にルーティン業務を自動化できるため、圧倒的な業務効率向上が期待されます。検討過程では、他の病院の導入事例を参考にし、複数のRPAツールを比較しました。その結果、医療機関に特化した導入実績や支援体制が整った「BizRobo!」が選ばれました。特に、サーバ型の「BizRobo! Lite」は、少ないコストでスモールスタートから全体の活用まで可能だと高く評価されました。
導入後の展望
導入前のトライアル期間では、BizRobo!と院内の各種ツールとの連携がスムーズであることを確認しています。自動化の初期段階では、電子カルテへの傷病名登録漏れのチェック作業を自動化する予定で、これが収益向上に寄与することを目指しています。そして、他の業務もロボットにタスクシフトすることで、医師やスタッフの業務負担を軽減し、より働きやすい環境の構築を進めます。
特に、実施後6ヶ月間で、残業時間の削減や収益向上の数値を基にした効果検証を行う計画です。このデータは院内共有のほか、医療学会でも発表し、同様の課題を持つ他の医療機関に向けた情報提供も行われる予定です。
オープンのサポート
厚生連高岡病院のRPA導入を支援しているオープン株式会社は、業務手順の見直しやロボット開発の実務サポートを通じて、業務自動化を円滑に進めています。これにより、BizRobo!の導入範囲を迅速に拡大し、質の高い医療提供に貢献する狙いです。
まとめ
厚生連高岡病院がBizRobo!を導入したことにより、医療現場の効率化や質の向上、さらには働き方改革が進む可能性があるでしょう。これにより、地域の医療従事者の働きやすさ向上と患者の満足度向上が期待されます。医療業界全体に影響を教えるこの取り組みには、今後も注目が集まることでしょう。