物流業界の効率化に向けた新たな試み
西濃運輸株式会社と株式会社オプティマインドは、2024年9月から2025年2月にかけて共同で実施する配送業務改善のための実証実験を発表しました。このプロジェクトは、現代物流が抱える厳しい環境と多様な課題への新しい解決策を提供することを目的としています。実験では、AIを活用した配達ルートの自動化を図ることで、約20%の配達時間削減を目指しています。
現在の物流課題とは?
昨今、物流業界は労働環境や効率性の面でさまざまな問題を抱えています。特に、働き方改革関連法の影響により、ドライバーの時間外労働が制限され、これが輸送の効率を低下させています。また、労働人口の減少や人手不足も深刻な問題です。こうした社会的な課題に対して、両社は協力して解決策を模索しています。
実証実験の概要
今回の実証実験では、西濃運輸の配達情報管理アプリ『カンナビ』と、オプティマインドの配送ルート最適化ツール『Loogia』がAPIで連携されます。これにより、配達コースの決定がドライバーの経験に基づくものから、AIおよびアルゴリズムを活用した自動化へと変わります。結果として、ドライバーに依存することなく、最適なルートを提供できる仕組みが整えられます。
実施する技術と成果
この実験には、ジオテクノロジーズ株式会社が提供する幅員データも用います。このデータを基に、さらなるルート精度の向上が期待されています。『Loogia』は、誰でも簡単に高精度な配配送ルートを設計できる自動配車クラウドであり、国内最高峰の最適化アルゴリズムと実走行データをAIで解析することで、非常に効率的な配車計画を実現します。
今後の展望
オプティマインドは、この実証実験を契機に、業界全体の当面の課題である人手不足や業務の属人化に対応していくことを目指しています。物流業界が抱える問題を解消し、品質を維持しながら環境負荷の低減を図ることで持続可能な成長を実現するために、両社の協力は重要な第一歩となります。
西濃運輸のプロフィール
- - 会社名:西濃運輸株式会社
- - 本社所在地:岐阜県大垣市田口町1
- - 代表者:社長 髙橋 智
- - 設立:2005年10月
- - 事業内容:商業物流サービス事業
オプティマインドのプロフィール
- - 会社名:株式会社オプティマインド
- - 本社所在地:愛知県名古屋市中区栄2-11-30 セントラルビル9F
- - 代表者:代表取締役社長 松下 健
- - 設立:2015年6月
- - 事業内容:ラストワンマイル配送におけるルート最適化サービス『Loogia』の提供
このように、西濃運輸とオプティマインドの協力を通じて、物流の最前線で新しい挑戦が始まります。今後の成果に乞うご期待です。