タイポグラフィの未来を話し合う「BITS11」
Monotype株式会社が、東南アジアにおけるタイポグラフィとタイプデザインの重要なイベント「BITS11」に参加します。このシンポジウムは、2025年2月13日から16日にかけてタイのバンコクで開催され、国際的なデザインコミュニティが集結し、最新のトレンドや技術を共有する場となります。
BITS11とは
「BITS」は、東南アジアや極東アジアの書体デザイナーが集まり、アジア各国の書体やブランディングに関するトレンドを発信するイベントです。今回の第11回目の開催では、地域と世界のデザイン界との連携を強化し、国際的な対話を促進することを目的としています。そのため、シンポジウムではワークショップやセミナーを通じて、参加者同士の意見交換が重要視されています。
Monotypeからの登壇者
Monotypeからは、シニア・タイプデザイナーの土井遼太さんと、中国のデザイナーであるTao Diさんが登壇します。土井さんは東京藝術大学でデザインを学び、英国レディング大学で書体デザインの修士号を取得。その後、2015年からMonotypeでのキャリアをスタートさせ、企業制定書体の開発や書体選定に携わっています。
一方、Tao DiさんはMonotypeの上海オフィスで活躍しており、工学を専攻した後にグラフィックデザイナーとしての経験を経て、独学でタイポグラフィを学びました。彼もまた独自の視点で書体デザインに取り組んでおり、数多くの書体の開発に関わっています。
プレゼンテーションの内容
土井さんとTaoさんのプレゼンテーションでは、答えの得られにくい多言語サポートの課題について掘り下げます。特にCCJK(中国語、日本語、韓国語)を扱う際のデザイン課題に焦点を当て、進化しつつある技術を活用した文字セットのデザイン手法を紹介します。デザイナーが理解を深め、漢字デザインの基本を学ぶことで、高品質なフォントの見極めと制作が可能になることを目指しています。
これにより、国際的なデザイナーとしてのスキルを向上させることもでき、異文化間でのデザインに対する理解も深まります。
これまでの成果
Monotypeのデザインチームは、これまでにも多くの著名な書体の制作に携わっています。例えば、Shorai Sansやたづがね角ゴシックなどは、さまざまな分野で評価を受けています。これらの書体は、日本市場においても広く使用され、書体デザインの進化を促進しています。
「BITS11」は、デザイン界のトレンドを把握し、デザイナーたちがスキルを向上させるための重要な機会です。Monotypeの参加により、さらなる情報共有と連携が生まれることが期待されます。このシンポジウムを通じて、多くの人々がタイポグラフィの未来に思いを馳せることでしょう。