栄養評価の新たな手法が明らかに
最近、株式会社ユーリアと株式会社オルトメディコが共同で、栄養評価に関する論文を発表しました。発表された論文は、簡易食事調査票「栄養価日記(Calorie and Nutrition Diary: CAND)」を用いた栄養調査の方法についてです。これは、簡易型自記式食事歴法質問票(brief-type self-administered diet history questionnaire: BDHQ)との比較を行ったもので、栄養調査の現場に新たな知見をもたらしています。
研究概要
論文では、20代および50代以上の日本人男女170名を対象に、CANDとBDHQを用いてそれぞれの栄養素摂取量を比較しました。その結果、両年代においてCANDがBDHQに比べて摂取量を過大評価する傾向が確認される一方で、20代のグループでは栄養素等摂取量の日間変動の影響を受けやすいことも示唆されています。しかし、両手法間には有意な正の相関が認められており、CANDの妥当性が確認されたことが重要です。
この論文の詳細については、以下のURLより確認できます。
論文詳細
CANDの特長
CANDはオルトメディコ社が開発した食事調査票で、これまでのヒト臨床試験の経験を元に、参加者やスタッフの負担を軽減する目的で設計されました。食事量をグー・チョキ・パーの感覚的な方法で測定でき、料理に不慣れな人でも簡単に回答できる点が大きな特長です。
CANDは企業だけでなく、大学の授業や研究などでも広く利用されており、食事調査における効率を高める役割を果たしています。新たな食事調査の手法として、今後の活用が期待されます。
株式会社オルトメディコについて
オルトメディコは2005年に設立され、ヒト臨床試験を専門とする企業です。「食の安全を証明するための努力を惜しまない」を企業理念に、特定保健用食品や機能性表示食品の臨床試験を高品質で提供しています。さらに、行政対応支援やモニターリクルート、マーケットリサーチなど多岐にわたる事業を展開し、社会貢献にも力を入れています。
株式会社ユーリアについて
ユーリアは「すぐわかるを、もっと身近に」をスローガンに掲げ、尿から体の状態をスマートフォンアプリを通じて即時解析することを目指すヘルスケア企業です。東京大学との共同研究によって設立され、独自のバイオマーカー研究やモニタリングできるアプリの開発を行っています。尿からの解析によってパフォーマンスの改善サポートなども提供するため、日々研究や開発に取り組んでいます。
まとめ
ユーリアとオルトメディコの共同研究によって、新たな栄養評価の手法が示されました。食事調査の効率性を高めるCANDは、今後の健康管理や食品業界に大きな影響を与えることが期待されています。論文の発表は、食事調査の未来に新たな光をもたらすものとなるでしょう。