中学受験を巡る新たな意識調査の結果
2025年1月、栄光ゼミナールが実施した調査が示すように、中学受験を控える生徒と保護者の考え方が浮き彫りになってきました。今回の調査は、公立中高一貫校を受検した受検生とその保護者を対象とし、全体で245名が回答しました。
主要なトピックは、教育方針や校風、家族の役割がどのように影響しているかということです。
受検を考え始めたのは母親が41.5%
調査結果によると、中学受験を最初に考えたのは母親が41.5%、次いで本人が36.9%ということが明らかになりました。これは、受検に関する意思決定において母親が大きな役割を果たしていることを示唆しています。それに対して、受検校選びや併願校の決定に関しては、55.4%の家庭で子ども本人が主体となっていることが分かりました。
教育方針が最重視
特に志望校を選ぶ際に、受検生及び保護者が重視する点として「教育方針・校風」が挙げられました。受検生の73.9%、保護者の83.1%がこの点を最も重視していると回答しました。これは、学びの環境や学校の文化が、学生の成長において重要であるという認識の高まりを反映しています。
受検においては、学習の質だけでなく、学校全体の雰囲気や行事の充実度も影響するようです。受検生が最も重視したのは「文化祭や学校行事の盛況」と「在校生の雰囲気」で、保護者は「通学の便や経費」といった実用的な視点も重視しています。
勉強は楽しいと感じる受検生が多数
興味深いことに、約8割の受検生が「受検を通じて勉強が楽しいと感じるようになった」と回答しています。これは、ただ志望校を目指すだけでなく、学びへの興味を喚起するための良い経験になっていることを意味します。
受検勉強は厳しい一方で、精神的な支えとして「母」や「塾の先生」の存在が重要であると感じる受検生が多いことも分かりました。家族や周囲のサポートが、受検生の心の支えとなり、自信をもたらしているようです。
並行する習い事やクラブ
また、受検勉強と習い事やクラブ活動を両立させる家庭も少なくありません。調査結果によると、約39%の受検生が習い事やクラブを続けたまま受験勉強を行っていることが明らかになりました。これは、受験期でも日常生活を充実させたいという家族の意向が反映されています。
まとめ
栄光ゼミナールの調査結果からは、受検生とその保護者が互いに協力しながら選択を進めている様子が伺えます。教育方針や校風を重視する姿勢は、今後の教育における大きな流れを示唆しているようです。受検生が持つ「学びの楽しさ」をいかに育てていくかが、今後の教育システムにも影響を与えると言えるでしょう。