聖護院での特別公開、「葛城今昔」展について
京都市左京区の聖護院門跡で、今年も秋の特別公開が行われます。本山修験宗総本山である聖護院は、2025年に開催される「葛城灌頂会」を慶讃し、特別展示【葛城今昔-守り続けた祈りの場-】を実施します。これにより、訪問者は多くの歴史的資料や仏教文化に触れることができます。
特別公開の期間は、2025年10月11日から12月7日までの金曜日から日曜日、祝日であり、通常は非公開の宸殿や書院が一般に開放されます。特に注目されるのは、狩野派による金碧障壁画約120面が公開される点です。
聖護院とその歴史
聖護院は、寛治4年(1090)に設立された本山修験宗の総本山として、悠久の歴史を誇ります。特に役行者が関係する修験道の伝統が根付いており、江戸時代には多くの皇族が門主を務めていました。明治維新の際には、光格天皇の仮皇居として使用され、史跡としても価値があります。
展示内容
今年の特別展では、信仰の地としての葛城山中にある28箇所の経塚の展示や、聖護院宮と紀州徳川家の深い関係についても触れられます。また、江戸時代に制作された「葛嶺雑記」の版木も特別公開され、当時の修行について学ぶ貴重な機会となります。
特に、江戸時代の「くじら船」模型は、紀州徳川家から奉納されたもので、美術的価値も高いです。この機会に、過去と現在を繋ぐ貴重な資料に触れることで、聖護院や葛城修験への理解を深めましょう。
今後に向けての取り組み
聖護院は、近年の台風の影響で倒れた石碑の修復作業や、修験道の復興にも尽力しています。今後も多くの人々が訪れ、聖護院の文化や信仰を継承していくことが求められています。
特別公開の詳細
- - 期間: 2025年10月11日(土)~12月7日(日)の金・土・日・祝日
- - 時間: 10:00~16:00(受付終了)
- - 入場料: 大人800円、中高校生・大学生600円、小学生以下は無料(保護者同伴)
- - 所在地: 京都市左京区聖護院中町15
この秋、聖護院の特別公開は貴重な体験です。歴史を感じる中で、修験道の精神に触れてみませんか?