アート情報サイト「artscape」が30周年記念企画を始動
大日本印刷株式会社(DNP)が運営するアート情報サイト「artscape」は、1995年の開設以来、美術館や博物館と一般の人々との結びつきを強化してきました。この度、artscapeは記念すべき30周年を迎えるにあたり、特別企画を発表しました。2025年7月17日(木)から、特別編集委員として星野太氏、きりとりめでる氏、野見山桜氏の三名を迎え、30年間のアートシーンの歴史を新たな視点で掘り下げます。
1. 特別編集委員の紹介
星野太(ほしの・ふとし)氏
美学や表象文化論を専門とし、東京大学大学院の准教授として活躍する星野氏。今まで発表した著作は多岐にわたっており、2024年には『崇高と資本主義』が出版される予定です。彼はアートと資本主義の関係を深く考察し、現代アートの本質に迫る議論を展開します。
きりとりめでる氏
デジタル写真論を中心に研究・執筆を行うきりとり氏は、2022年には「T3 Photo Festival Tokyo 2022」のゲストキュレーターを務め、美術批評を提唱する同人誌『パンのパン』も発行しています。現代視覚文化に関する深い知見を提供し、アートの未来を見つめます。
野見山桜(のみやま・さくら)氏
デザイン史家として、近代デザインの専門家である野見山氏は、様々な展覧会の企画や書籍、雑誌への原稿執筆を行っています。デザインのフィールドからアートを考察し、幅広い視点からの分析を行います。
2. 新企画の内容
artscapeの30周年を祝う本企画では、有識者との鼎談や記事連載などを通じて、過去30年間のアートやデザインのシーンを振り返ると同時に、これからの方向性を見いだしていきます。
(1) 鼎談「artscapeの30年とこれから」
特別編集委員による鼎談では、それぞれが持つ異なる視点からartscapeの特色と未来について議論します。アートとデザインの交差点や、表象文化論の新しい可能性について深い考察を行う予定です。
(2) 連載「特別編集委員による現代アート&デザイン・トピックス」
鼎談を基に、現代アートとデザインに関する多様なトピックスを紹介する連載が始まります。
各編集委員が選定したテーマに基づき、専門家による寄稿などを通じて、視野の広い情報を提供します。
(3) 連載「30年間のアーカイブを読み解く」
artscapeが蓄積してきた数多くの記事を掘り下げ、特定のキーワードに基づいた連載も進行します。現代の視点から過去の記事を解説することで、artscapeの進化を見つめ直します。
(4) 連載「それぞれのバックナンバー」
artscapeに関わってきた学芸員やアーティストが、思い出に残る記事や自らの展覧会について語るエッセーを発表します。この連載では、それぞれの心に残るartscapeとの思い出が紹介されます。
3. artscapeについて
artscapeは、Museum Information Japan(MIJ)とNetwork Museum & Magazine Project(NMP)を前身とし、全国の美術館やギャラリーの展覧会情報を広く提供する役割を担っています。現代アートに関する多様な情報を発信し、美術館と一般の人々を結ぶコミュニケーションの場を提供することに努めています。
詳細は
artscape30周年企画特設ページにて順次公開される予定です。