プレミアリーグ全史を紐解く新刊の登場
2025年5月19日に株式会社平凡社から発売される新書『プレミアリーグ全史1』は、イングランド・プレミアリーグの33年間にわたる歴史を、著者のベン・メイブリーが体験を通して語る一冊です。この作品の発売前には異例の緊急増刷が決定したことで、すでに多くの注目を集めています。
プレミアリーグの誕生と進化
1992年に設立されるやいなや、プレミアリーグは瞬く間に世界中のサッカーファンの心をつかみました。しかし、その陰には喜怒哀楽の波乱に満ちた歴史があります。本書は、その魅力的なバックストーリーを掘り下げ、イギリスのフットボール文化との深い結びつきを解説しています。
イングランドのフットボールリーグの構造は、歴史的にこの土地の人々にとって重要な意味を持っています。産業革命の時代に遡り、フットボールの草創期、そして全国的な鉄道網が整備される中で、国民的スポーツとしての地位を確立した経緯を描きます。
歴史的な悲劇も忘れてはいけない
本書では、1863年に設立されたFA(フットボール協会)や、フットボールの歴史に深く刻まれた1985年のヘイゼルの悲劇、1989年のヒルズボロの悲劇にも言及。これらの出来事はフットボールファンにとって、忘れ去ることのできない痛ましい記憶です。
著者のメイブリー氏は、プレミアリーグを通じて感じたその多様性と魅力を、「フットボールは皆のものだ」と語ります。観戦する理由はさまざまで、選手のテクニックや戦術、応援するクラブへの情熱から生まれる感情は、観る者を魅了し続けています。
マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールのライバル関係
特に注目すべきは、第3章と第4章で取り上げられるマンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールの長年のライバル関係です。なぜこの二つのクラブが互いに敵視するようになったのか、具体的なエピソードを交えて解説されています。また、ブラックバーン・ローヴァーズやニューカッスル・ユナイテッドとの「複雑な関係」についても詳しく触れています。
試合の記録や選手、監督の発言を通して、このライバル関係の深層を理解することで、プレミアリーグの観戦がより楽しめること間違いなしです。サッカー好きな方にはもちろん、歴史を深く掘り下げたい方にもおすすめの内容です。
評判の高い著者の経歴
ベン・メイブリーは、日本学を専攻しオックスフォード大学を首席で卒業した異色の経歴を持ちます。彼の観察眼と知識が本書には存分に生かされており、ファンにとって「知られざる一面」を楽しむことができる貴重な機会を提供しています。
おわりに
本書を手に取ることで、プレミアリーグの観戦を一層楽しむだけでなく、サッカーというスポーツが持つ文化的な背景も理解できるでしょう。週末のサッカー観戦とともにぜひ手に入れて、プレミアリーグの世界に没入してください。美しいゲームの魅力に再び心躍ること間違いなしです。