アサヒ飲料とJEPLANが実現した再生PET樹脂の革新技術について
アサヒ飲料とJEPLANの再生PET樹脂技術
こんにちは、環境意識の高い方々にとって注目すべきニュースがあります。アサヒ飲料株式会社と株式会社JEPLAN、さらにはJEPLANの関連会社であるペットリファインテクノロジー株式会社が、使用済みPETボトルのみを原料とした再生PET樹脂を製造するためのケミカルリサイクル技術を革新しました。この技術革新によって、石油由来原料に依存しない高品質な再生PET樹脂の生産が可能となり、「循環型社会」の実現に向けて大きな一歩を踏み出しました。
輪廻するPETボトルの未来
今月から、アサヒ飲料が製造する『カルピスソーダ 1.5L』で、この新しい再生PET樹脂が一部採用されます。これは、リサイクルPETボトルのテスト販売にあたるもので、今後の品質や量産化の課題を検討しながら、2029年の商用化を目指すプロジェクトです。アサヒ飲料は、2030年までに全てのPETボトルをリサイクル由来またはバイオ由来に整備することを目指しており、環境への負担を軽減することを強く意識しています。
ケミカルリサイクルの仕組み
ケミカルリサイクルとは、廃棄物を化学的に分解し、元の化学原料に戻して再利用する技術です。アサヒ飲料はJEPLANおよびペットリファインテクノロジーと協力し、JEPLANが特許を持つPETケミカルリサイクル技術を活用しています。この技術を使用することで、使用済みPETボトルを分子のレベルまで分解し、不純物を除去することができます。これにより、石油由来原料と同等の強度を持つ高品質なPET樹脂として再生することが可能なのです。
環境負荷の軽減
新たな技術は、使用済みPETボトルを素材料として活かすだけでなく、再生されたボトルも繰り返しリサイクルできる特性があります。これにより、石油の消費量を削減し、温室効果ガスの排出の抑制にも寄与できるとされています。従来の環境負荷の高いリサイクルに比べ、資源を有効に活用する新しいステージに移行したとも言えるでしょう。
まとめ
アサヒ飲料とJEPLANの取り組みは、プラスチック資源の循環や海洋プラスチック問題といった現代の課題に立ち向かう一つの答えとも言えます。使用済みPETボトルがリサイクルされ、再利用される「循環する社会」の実現に向けた道筋を示しており、他の企業にも大きな影響を与えることが期待されます。今後、この技術がどのように発展していくのか、非常に興味深いところです。
会社情報
- 会社名
-
アサヒ飲料株式会社
- 住所
- 東京都墨田区吾妻橋1-23-1アサヒグループ本社ビル
- 電話番号
-
03-5608-5331