幻の梅を守る
2024-01-15 18:16:04
幻の梅「橙高」が再評価!美味しさを広める取り組みとは
近年、日本の果物の中で注目を浴びているのが、和歌山県の幻の梅「橙高(とうこう)」です。この梅は、2020年に和歌山県の梅農家「アカネの里」が栽培を始めたもので、実は、他の梅の受粉を助けるために植えられたのがきっかけでした。しかし、試しに加工してみたところ、その意外な美味しさに農家も驚いたのです。
橙高は、2009年に品種登録された梅で、和歌山県でのみ栽培されている珍しい品種です。市場に出回ることは多くなく、栽培農家も極めて少ないため、幻の梅として知られています。特に、酸味が抑えられ、柑橘系のフルーティな香りが特徴的で、梅酒や梅シロップにしてもその風味は多くの人々を魅了しました。南高梅と地蔵梅の交配によって生まれた橙高は、美味しさだけでなく、健康にも良い栄養素がたっぷり含まれています。
ただ、なぜこの梅が「幻」と呼ばれるのか。その理由は、他県では栽培ができず、既存の南高梅のブランド形成により、橙高の栽培を躊躇する農家が多いからです。また、栽培の難しさや市場での需要が低いため、栽培は一向に広がる気配がありません。橙高を育てている農家は非常に限られ、今後の市場からの要望がなければ、幻の梅として消えてしまう懸念があります。
そのため、アカネの里ではこの貴重な梅を未来に残すための新たな取り組みを始めることにしました。クラウドファンディングサイト「Makuake」で、橙高の梅酒や梅シロップを自宅で作るための手づくりキットと、橙高の樹体に名前を付けることができる「命名サポーター」の募集が行われます。これにより、市場での認知度を高め、橙高の栽培農家を増やしたいとの思いが込められています。
手づくりキットは、小・中・大のサイズがあり、冷凍果実と氷砂糖などがセットになっているため、自宅で簡単に自分好みの梅酒や梅シロップを作ることができます。また、命名サポーターとして参加することで、橙高の樹体に自分の名前を刻むことができ、愛着を持ってその成長を見守ることもできます。これらの取り組みは、橙高だけでなく、和歌山の梅全体の活性化に繋がることを期待されています。
プロジェクトは2024年1月15日からスタートし、興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。幻の梅「橙高」を守り、美味しさを届けるための活動に、あなたも力を貸してみませんか。美味しさの先にある、この梅の未来に希望を見出すことができるかもしれません。
会社情報
- 会社名
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アカネの里
- 住所
- 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川344-1
- 電話番号
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070-5434-9262