資生堂、CESイノベーションアワード2025で2冠達成！革新的技術が世界で称賛される

資生堂、CESイノベーションアワード2025で2つの技術が受賞！

世界的な化粧品メーカーである資生堂は、革新的な技術開発で高い評価を受けました。世界最大級のデジタル技術の見本市であるCES（コンシューマー・エレクトロニクス・ショー）において開催される「CESイノベーションアワード2025」で、同社の2つの研究技術が受賞という快挙を成し遂げたのです。

受賞した技術は、「歩容美測定」と肌測定機器「Beauty Alive Circulation Check」の2つ。技術力、デザイン性、革新性において高い評価を受け、3,400件以上の応募の中から選出されました。これは資生堂の技術力の高さと、その未来への展望を示す大きな成果と言えるでしょう。

歩容美測定：歩く姿の美しさに着目した画期的な技術

「歩容美測定」は、資生堂研究所のオープンイノベーションプログラム「fibona」と株式会社ORPHEとの共同研究によって開発されました。この技術は、人間のあらゆる動作の基礎となる「歩行」に着目。靴の甲に取り付けた小型センサーと解析アプリを用いて、歩容の美しさを評価します。

評価項目は「いきいき」「のびのび」「やわらか」の3つ。200件以上のデータに基づいて独自の評価手法を確立し、ORPHE社の歩行解析システム「ORPHE ANALYTICS」と組み合わせることで、高精度な評価を実現しました。わずか10m歩く動画を撮影するだけで、数分以内という短時間で評価が完了する手軽さも魅力です。

美しい歩容は、所作や仕草の美しさだけでなく、健康にも良い影響を与えます。研究では、美しい歩容を保つことで骨格筋指数の増加や体脂肪率の減少、肌の血色や表情の改善、そして心理状態のポジティブな変化などが確認されました。この技術は、一人ひとりに合わせたストレッチや運動方法などを提案することで、より美しく健康的な生活をサポートします。

Beauty Alive Circulation Check：肌の内部まで見通す革新的な肌測定機器

「Beauty Alive Circulation Check」は、2021年に登場した資生堂初の肌内部の美のめぐりを可視化する測定機器です。性別、肌の色、肌のタイプに関わらず、肌に触れずに測定できる非接触式で、肌表面と内部の毛細血管の状態を同時に可視化します。

RGBカメラとサーマルカメラを使用することで、肌の表面と内部の状況をフルカラー画像で捉えます。さらに、光干渉断層血管撮影技術（OCTA）を活用することで、毛細血管の密度まで可視化できるようになり、より詳細な肌状態の分析が可能となりました。

この機器は、肌状態の傾向を予測し、一人ひとりに合った最適な美容アドバイスを提供します。資生堂の研究では、きめ細かで均一な毛細血管が健やかな肌を形成することが明らかになっており、この機器はその知見に基づいて開発されたものです。

資生堂の未来への展望

これらの技術は、資生堂のR＆D理念である「DYNAMIC HARMONY」に基づいて開発されました。この理念は、科学技術と人間の感性を融合させることで、より良い未来を創造するというものです。

資生堂は、100年以上にわたる研究知見とDX（デジタルトランスフォーメーション）を融合することで、研究領域を深化させ、変化する社会環境や多様化するニーズに迅速かつ幅広く対応していくと発表しています。今回の受賞は、その取り組みの成果を示すものと言えるでしょう。今後、さらに革新的な技術開発を続け、人々の美と健康に貢献していくことが期待されます。