100年の女子高生制服をイラストでたどる!
2025年3月21日に発売予定の書籍『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』が、特に女子高生の制服の鮮やかな変遷を俯瞰する貴重な資料集として注目を集めています。この書籍では、大正時代から令和時代にかけての女子学生服の姿を、魅力的なイラストと共に多様な視点から紹介しています。
イラストで見る制服の歴史
本書には、イラストレーターのめばちさんが描き下ろした129点が収録されており、そのやさしいタッチの絵で歴史をたどることができます。特に、彼女は『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』や『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』などのアニメでの仕事でも知られており、その実力は折り紙付きです。
制服の変遷を理解するための土台として、序章では6つの基本形、すなわちセーラー服、ブレザー×スカート、ノーカラージャケット×スカート、ワンピース、ジャンパースカート、スーツが解説されています。はじめにその基本を押さえた後に、各章で時代ごとの制服や学校の具体的な事例が紹介され、視覚的にも理解を深めることができます。
監修者のこだわり
書籍の監修を担当したのは、制服研究の第一人者である森伸之氏。彼は170年以上の歴史を誇る老舗学生服メーカー、菅公学生服と協力し、171校から105着の現行制服を厳選し、その魅力を引き出しています。
本書は、単なるファッションの書籍ではなく、学生服の歴史や文化的背景を考察することも目的にしています。特に、学生時代を懐かしむ卒業生や、これから進学を控えた小中学生、保護者の方々にとって、学校選びの参考としても最適な一冊となるでしょう。
各時代の制服と社会背景
詳細な内容としては、所々にコラムが挿入され、例えば、制服以前の学校指定のベルトの着こなしや、戦時中に見られた「へちま襟」と「もんぺ」についての着用義務の話、1960年代からの男子学生のブレザー化など、各方面への取材を基にした深掘り内容が満載。
制服にまつわる歴史的なイベントや流行も詳しく解説されています。例えば、1970年代後半には「変形学生服」が流行し、1980年代には「S.I.(スクールアイデンティティー)」活動が学生服メーカーによって推進されました。また、1990年代には「着崩しブーム」といったトレンドも紹介されています。
読者へのメッセージ
この書籍は一見の価値があるだけでなく、ただの制服図鑑にとどまらず、今後の制服の進化やトレンドを考察するための資料としても機能します。特に、美術やデザインに興味のある学生や、制服のデザインに関するインスピレーションを求める人にとって、非常に役立つ内容となっています。
この『イラストでたどる女子高生制服100年図鑑』は、制服を愛する全ての人々にとって必見の書といえるでしょう。ユニークなレイアウト構成で「架空の制服博物館」を巡るという面白さもあり、新旧の制服がどのように変わってきたのかを一目で理解できる素晴らしい作品です。
書籍情報
- - 定価:2640円(税込)
- - 仕様:AB判128ページオールカラー
- - 発行:小学館
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