妊活と男女のギャップ
2018-11-15 15:01:10
いい夫婦の日前に考える妊活と男女の意識のギャップ
妊活と性別による意識の違いを探る
毎年11月22日の「いい夫婦の日」を前に、リクルートライフスタイルと武田コンシューマーヘルスケアが発表した「妊活ジェンダーギャップ調査」が注目を集めています。この調査によると、妊活に取り組んでいるカップルの実に4人に1人が「パートナーとの妊活がうまく進んでいない」と回答していることが明らかになりました。日本における不妊の問題が深刻化する中、妊活における男女間の意識の違いについて考えてみましょう。
調査の背景
近年、不妊を心配するカップルの増加が報告されています。国立社会保障・人口問題研究所のデータによると、夫婦の約1/3が不妊に悩んでいる状況です。特に注目すべきは、WHOの報告によれば、不妊の原因の約半数が男性に起因していることです。しかし、妊活の初期段階では、女性が主体となって取り組む場合が多く見受けられます。これに対抗するため、リクルートライフスタイルは「妊活はパートナーと共に取り組むもの」という理念のもと、この調査を実施しました。
調査から見えた男女の意識の違い
調査結果からは、様々なジェンダーギャップが浮かび上がっています。まず、妊活のきっかけについてですが、76.6%が女性から始まったと回答しており、これは女性の年齢や意向が大きく影響していることが示唆されています。一方、妊活に伴うストレスについては、男性の60%と女性の70.5%が何らかの形でストレスを感じていると答えていますが、ストレスの認識に男女差が見られることも興味深い点です。
さらに、妊活の取り組みについての評価において、男性はパートナーに対し80点をつける一方、女性は自分の取り組みを50点と低く評価していることが顕著です。こうした点からも、妊活に対する男女の意識の違いが際立っています。
コミュニケーションの側面とその必要性
調査では、妊活におけるコミュニケーションの内容にも焦点を当てています。男女のコミュニケーションにおいて、男性は身体の状態を、女性は気持ちの状態を共有したいと考えていることが確認されました。この部分において、双方が異なる視点を持っているため、理解し合うためのサポートが必要とされます。
何を大切にするべきか
最後に、妊活において最も大切だと考えられている点についても触れておきましょう。「パートナーとの関係性を保つこと」と「妊娠に至ること」が男女ともに重要視されていることがわかります。しかし、こうした大切な時期において、意見の相違がコミュニケーションの障壁となってしまうことがあるため、意識的にサポートし合う姿勢が必要です。
産婦人科医の見解
産婦人科医の宋 美玄先生は、妊活における男女の関係性について、「女性は妊娠の最終的な当事者であるため、高い責任感を持つのは自然なことです。しかし、妊活における姿勢は男女ともに対等であり、男性も自分のできることを考え、積極的に関与してほしい」と述べています。このアドバイスは、妊活を進める上で非常に重要です。
この調査結果は、長いパートナーシップを築くために大切なことが見えてきます。妊活を進める中で、男女が共にサポートし交流を深めることこそが、未来の家族を築くための第一歩になるのかもしれません。
会社情報
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株式会社リクルート
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- 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー
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