台湾発の一人芝居ミュージカル『安庭』が下北沢演劇祭でついに上演!
2026年2月12日から14日まで、シアター711で開催される下北沢演劇祭において、台湾の峸劇場(Ridge Theatre)が主催する一人芝居ミュージカル『安庭』(アンティン)が上演されます。
この作品は、恋愛の終わりをテーマに描いており、華やかな舞台装置に頼らず、感情そのものを掘り下げる内容になっています。主人公の李麒(リー・チー)は、愛を失った理由を明確に告げられない状態で、相手が望む「距離」を尊重しようとする選択をします。彼の決断は、一見成熟や悟りのように思えますが、内面的には感情が整理されていない様子が見て取れます。
舞台上では、一本のギターを手にして語り、歌います。言葉にできなかった気持ちや、すれ違った瞬間、そして伝えきれなかった思いが、音楽を通じて再び表現される場面は非常に印象的です。『安庭』は、別れを終わりではなく、内面的な対話の始まりとして捉えています。
観客は物語を追ううちに、自分自身の感情や記憶を重ね合わせ、静かに心を揺さぶられることでしょう。本作は2020年の台北フリンジフェスティバルで「北藝精選賞」を受賞し、その後も何度も再演を重ねて今回で五度目の上演となります。
この作品には、異なる都市や観客と出会いながら、作品の意味を更新していくプロセスが反映されています。制作を担う峸劇場は、台湾・北投を拠点に芸術と地域との関係を大切に育んできました。彼らは、北投小戲節(北投芸術祭)を通じて、「時間をかけて小さな作品を育てる」ことに力を入れており、その理念が『安庭』の構造にも表れています。
最小限の舞台装置や一人の俳優、音楽という構成は、規制ではなく感情を集中して見つめるための必然的な選択であるとも言えます。下北沢という舞台では、多くの恋愛を描いた作品がありますが、『安庭』が問いかけるのは「恋愛そのもの」ではなく、「愛の記憶」と「自己との関係」です。
バレンタインデー前後の時期に上演されるこの作品は、恋愛の真っただ中にいるカップルはもちろん、自分自身を見つめ直している人にもぜひ観てもらいたい内容です。
公演概要
- - 主催: 峸劇場 Ridge Theatre(TAIWAN)
- - 開催期間: 2026年2月12日(木)~14日(土)
- - 会場: シアター711(東京都世田谷区北沢1-45-15)
- - 上演時間: 70分(休憩なし)
- - 出演者: 鍾岳桓(ジョーン・ユエホワン)
- - 公演スケジュール:
- 2月12日(木) 14:00
- 2月13日(金) 14:00
- 2月14日(土) 14:00
受付は開演の30分前から行います。上演言語は台湾華語ですが、日本語字幕も付いています。
チケット情報
- - 料金(全席自由・税込): 一般 3,500円、世田谷区民割引 2,500円、学生 1,000円
- - チケットはカンフェティにて販売中。詳細はこちら。
『安庭』が皆さんの心にどのように響くのか、ぜひこの機会に体験してみてください。