和歌山に広がる「無料産院」事業
リーダーシップを取る認定NPO法人フローレンスが、2025年4月から和歌山市の「はまだ産婦人科」と提携し、未受診妊婦の支援を強化します。これにより、全国で5つ目、関西エリアでは2つ目となるこの取り組みは、経済的や社会的な困難を抱える妊婦のLivesを守る大きな一歩です。この「無料産院」事業は、妊娠に直面した女性が医療機関を受診できず孤立することを防ぐことを目的としています。
「無料産院」事業の背景
日本では、予想外の妊娠に直面し、経済的や精神的な不安から医療機関を受診できずに出産を迎える妊婦が存在します。その結果、赤ちゃんを遺棄したり、虐待によって命を失ったりする悲劇が続いています。フローレンスは、このような現状を受けて「無料産院」事業を立ち上げました。医療機関の受診が必要な妊婦に対し、妊婦健診や出産費用をフローレンスが支援し、孤立を解消する道を提供しています。
これまでの成果と新たな提携先
すでに、フローレンスはこれまでに予期せぬ妊娠を経験した19組の妊婦を支援し、その結果19人の赤ちゃんの命を守りました。提携病院には、京都市の第二足立病院や江戸川区のまつしま病院を含む4つの医療機関があります。これに新たに和歌山市の「はまだ産婦人科」が加わることによって、支援の手が届く地域がさらに広がります。
「はまだ産婦人科」との提携の意義
「はまだ産婦人科」は、1997年に和歌山市で開業し、地域の女性の健康を長年にわたって支えてきています。理事長の濱田寛子氏は、地域の医師会理事や子供虐待審議会など多くの役職を務める傍ら、予期せぬ妊娠による困難を抱える女性たちの支援を強く望んでいます。彼女は「孤立した妊婦に安心して出産を迎えられる環境を提供したい」と語り、この提携が実現した経緯を説明しています。
今後の展望と社会的支援
フローレンスは、今後も全国各地の病院と提携を進め、未受診妊婦が適切な医療を受けられる環境を整えていく方針です。「出産にかかる経済的な負担の軽減」を国や自治体に訴え、社会全体での支援体制の強化に向けた活動を続けます。
まとめ
フローレンスの取り組みは、ただの医療支援の枠を超え、ひとりひとりの妊婦が安らかに出産できる社会の実現に寄与しています。すべての赤ちゃんが安全に生まれ、健やかに育つことができる姿は、未来においても変わらぬ目標です。これからも、「無料産院」はさらなる拡大を目指し、困難な状況にある妊婦たちを支え続けます。
フローレンスの活動について
フローレンスは、日本初の訪問型病児保育を行い、多くの社会課題を解決するために活動している国内最大規模のNPOです。今後もこどもたちのため、情熱を持って活動を展開していきます。