名古屋第二病院におけるユビー生成AIの導入
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院では、Ubie株式会社が提供する生成AI「ユビー生成AI」が導入され、院内業務の効率化がスタートしました。これにより、800名以上の医療従事者がモバイル端末やPCを通じて業務を支援しています。本記事では、導入の背景や目的、実際の活用事例、今後の展望について詳しく解説します。
導入の背景と目的
医療現場は現在、医療従事者の確保と業務負担の軽減といった課題に直面しています。これを克服するためには、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が不可欠です。特に、医師の業務の一部を他の医療従事者に移管する「タスクシフト」の導入は、業務効率を高める上で重要な取り組みです。
名古屋第二病院は、地域医療支援病院として愛知県の医療を支える重要な役割を果たしています。過去から積極的に医療のデジタル化を進めており、特に医療文書作成の負担軽減が急務とされていました。これを受けて、ユビー生成AIの導入が決定されました。
ユビー生成AIの活用事例
「ユビー生成AI」の導入により、名古屋第二病院では医療文書作成の効率化が実現されつつあります。具体的には、院内で独自に構築したデータウェアハウス(DWH)から情報を取得し、電子カルテ内のデータを生成AIに提供するプロセスがスムーズに行えるようになっています。このシステムにより、医療従事者は場所を選ばずに業務を遂行できる環境が整い、すでに多くの職員が活用しています。
今後の展望
名古屋第二病院は、「ユビー生成AI」のさらなる利用拡大を計画しています。特に医師による退院サマリーの作成や、看護師の夜勤申し送りの自動化、がん病名登録など、多種多様な業務への適用が期待されています。これにより、医療従事者が患者との対話により多くの時間を割けるようになり、患者に対するサービスが向上すると期待されています。
Ubieは、データ連携によるさらなる自動化や医療AIエージェントの開発にも注力し、医療の質向上を図る方針です。
導入の声
名古屋第二病院の医療DXセンターの錦見俊徳室長は、ユビー生成AIの導入を通じて、医療情報管理センターとの連携が実現したことを高く評価しています。導入初月から800名以上の職員が活用を開始しており、その関心の高さを示しています。今後は、各現場のニーズに応じたさらなる利用を推進し、病院全体の業務効率化を図っていく意向です。
お問い合わせ
「ユビー生成AI」に関して詳細や機能説明を希望される方は、Ubieの公式ウェブサイトをご覧ください。医療機関向けサービス「ユビーメディカルナビ」も展開しており、患者との関係をより強化しています。
Ubieは、医師とエンジニアが協力して創業したヘルステックスタートアップとして、AI技術を使い、適切な医療へのアクセスを可能にするための取り組みを続けています。