107年の歴史を持つ企業が小規模ワイナリーに新提案、ワインろ過機のレンタル開始

107年目を迎えた日本濾水機工業の革新

日本濾水機工業株式会社（以下、当社）は、創業107年目を迎え、これまでの技術を活かして新たに小規模ワイナリー向けのワインろ過機のレンタルサービスを開始しました。神奈川県横浜市を拠点に、精密濾過技術で様々な業界に革命をもたらしてきた当社が、なぜこの革新的な挑戦に踏み切ったのか、その背景を探ります。

小規模ワイナリーの現状と課題

近年、2010年代から始まった「ワイン特区」の影響で新規ワイナリーの参入が増え、小規模ワイナリーの数は年々増加しています。しかし、初期投資の負担が大きな課題となっており、多くの小規模ワイナリーがろ過機を導入できない状況にあります。特に、製造はシーズン限定であるため、冬季の限られた期間に使用するために高価な設備を購入することは、非常に無理があると感じられています。

ワインろ過機レンタル事業の発足

当社はこの現状を受けて、「ワインろ過機のレンタル」という新しいサービスの提供に踏み切りました。これにより、必要な時に必要な分だけ設備を使用できる柔軟な環境を提供し、少ない投資で高品質なワインの製造が可能になります。商品のポジティブリスト制度にも適合したろ過機を用意し、安心してご利用いただける装置としています。

ろ過工程の重要性

ワインの製造過程において、ろ過は極めて重要な役割を果たします。具体的には、発酵後の残りや微生物を取り除くことで、ワインを澄んだ状態に保ち、長期保存を可能にします。ろ過を行うことで、再発酵や腐敗を防ぎ、ワインの品質を安定させることができるのです。これにより、小規模ワイナリーでも安心して流通に乗せることができ、日本のワイン文化の発展に寄与することができます。

特殊なフィルター「セラポア」の利点

当社のろ過機には、セラミックフィルター「セラポア」を使用しています。このフィルターは、目詰まりした際にブラッシングするだけで元の濾過性能を復活させることができ、他の濾材と比較してランニングコストが低廉です。環境にも優しく、地球に配慮した特性を持っています。これによって、持続的なワイン製造が可能となり、さらなる生産性向上に貢献します。