NOKとサーモンテック、医療向けウェアラブルセンサの共同開発開始

NOKとサーモンテックが手掛けるウェアラブルエコーセンサ

NOK株式会社と株式会社サーモンテックが、2025年3月よりウェアラブルエコーセンサの共同研究プロジェクトをスタートさせます。この新たなプロジェクトでは、医療やヘルスケア、スポーツ分野向けに、柔軟で軽量な超音波センサの開発を目指しています。

プロジェクトの背景

最近では、リアルタイムで身体の状態を計測し、可視化する技術が医療やスポーツなど様々な分野で求められるようになってきました。特に、超音波を用いた計測技術は非侵襲性が高く、安全性にも優れ、注目されています。しかし、従来のエコーセンサはそのサイズや形状の制約から、日常生活や長時間の利用には適していないという問題がありました。

この課題に応える形で、NOKとサーモンテックは新しいウェアラブルエコーセンサの開発に着手します。

共同研究の内容と目的

このプロジェクトでは、超薄型で軽量、さらにフレキシブルな超音波センサを開発することが目標です。このセンサは、リアルタイムで高精度なエコー画像を取得できることが求められています。日常の生活からスポーツのシーンまで幅広い用途を視野に入れています。

高い実用性の実現

NOKの持つ生体適合性の高い導電性ゴムや柔軟なフレキシブルプリント基板（FPC）、また精密な製造技術を駆使し、サーモンテックのゾルゲル複合圧電体製造技術、超音波センシング技術を組み合わせることで、高い信頼性と実用性を持った製品を市場に提供します。

医療・ヘルスケア分野への寄与

このウェアラブルエコーセンサは、医療やヘルスケア、スポーツ分野において新たな価値を創出します。定量的なデータ活用により、疾患の早期発見やリハビリ効率の向上、さらにはアスリートパフォーマンスの最適化を実現することが期待されています。

今後の展望

本共同研究を通じて両社は、2026年の医療機器としての販売を目指し、新たなテクノロジーを社会と人々の健康に貢献させていく計画です。特に超薄型で軽量な特性を活かし、長時間の装着が求められる状況でもストレスのないセンシングが可能になると考えています。また、クラウドとAIを活用したデータ解析との連携も視野に入れています。

会社概要

NOK株式会社は東京都港区を拠点に、約93社からなるグループを形成。自動車や医療機器を含む多岐にわたる産業に技術を提供しています。一方、株式会社サーモンテックは2022年に設立され、超音波技術を基盤に革新的な製品開発に取り組んでいます。

この共同研究を進めることによって、医療分野における新たな価値を提供し、より健康的な未来を築いていくことが期待されています。興味を持たれる方は、ぜひ両社の情報をチェックしてみてください。