三山ひろしが新たに挑む「落語歌謡」
6月16日の夜、BS日テレで放送された「歌謡プレミアム」にて、演歌界のトップランナー、三山ひろしが特別な出演を果たしました。今回は「演歌界のトップランナー三山ひろし ~あくなき探求心~」というテーマで、彼の音楽的探求や新たな挑戦について深掘りしていきます。
古典芸能の新しいスタイル「落語歌謡」
三山ひろしは、これまでに長編歌謡浪曲を見事に披露し、紅白歌合戦でもその姿をお茶の間に届けました。彼は近年、古典芸能の一つである落語にも挑戦しており、落語と歌謡曲を融合させた「落語歌謡」という全く新しいジャンルを確立しようとしています。2021年には「三山家とさ春」という名前で落語家デビューを果たし、昨年には師匠の立川志の春と共に二人会を開催。歌と落語を組み合わせた「厩火事」を初披露し、多くの観客を笑い溢れる時間へと導きました。
三山は「日本の三大話芸(落語、講談、浪曲)が大好きで、この世界は演歌に近い」と語ります。この新たな試みは、以前の歌謡浪曲の影響を受けたものとも言えます。三山は「三波春夫さんが作り上げた歌謡浪曲を、私も新たに残したい」との意志でこのジャンルに挑戦しているのです。
心を打つ「厩火事」ノーカット披露
「厩火事」は、約9分半にも及ぶ大作として、今回の番組でノーカットで披露され、多くの人々に笑いと感動を届けました。「歌を聴いて『凄い』『上手』という拍手はあっても、大笑いする拍手は得られなかった」との三山の言葉からも、落語歌謡の新鮮さが伝わってきます。
多彩な趣味と探求心
三山ひろしはプライベートでも多趣味で、様々なジャンルに興味を持ち続けています。特に熱を入れているのが「FPVドローン」。FPVとは「ファースト・パーソン・ビュー」の略で、ゴーグルを装着し、その映像を見ながらドローンを操縦するスタイル。ドローン操縦には無線の免許が必要ですが、彼は忙しい合間を縫って、4級以上のアマチュア無線免許と3級の陸上特殊無線技士の免許を取得しました。実際に体育館などを借りてドローンレースを楽しむ様子は、多くのファンにとっても新しい一面を知るきっかけとなったでしょう。
さらに、三山は「3Dプリンター」にも興味を持ち、スタジオで自身が作成したオリジナルグッズを紹介。次のステップとしてピアノにも挑戦したいという彼。昨年亡くなった西田敏行さんの存在が、彼にとっての大きなきっかけだったそうです。
感動の名曲たち
また、今回の放送では、三山が紅白歌合戦に初めて出場した際に歌った「お岩木山」や、井上陽水の名曲「少年時代」、最新曲「祇園闇桜」も披露されました。紅白出場に際しての喜びや心残りについてのエピソードも語られ、ファンにはたまらない時間となりました。
三山ひろしの意欲的な挑戦と多才な趣味は、彼の音楽活動だけでなく、さまざまな分野での名声を広めています。次回の活躍にも、ますます期待が高まります。