アートが紡ぐ希望の物語：東京工芸大学の新展覧会のご紹介

アートと人権の交わる場所

東京工芸大学が来春に開催する「レジリエント・ライフ：強制撤去からの帰還と再建」展が、アートの力で社会的課題を再解釈する貴重な機会となります。この展覧会では、ケニアのナイロビに位置するムクル・クワ・ンジェンガでの住民たちが、強制撤去からの帰還と住居の再建に挑む姿が多様な視点から記録されます。

会場と日程

本展は、2025年の3月2日から23日まで、中野キャンパス6号館地下1階ギャラリー6B01で開催されます。アート、人類学、建築学、政治学などの分野を通じて、住宅問題という社会的課題への新たな視点を提供します。

「レジリエント・ライフ」展は、住民の力強い復興を描くことを目的としており、震災復興や地域再生といった日本国内の課題にも繋がります。住民自らの努力による住まいの再建日記であり、日々の struggles を映し出すものとしても注目されています。

展示内容

展覧会は「Materiality of Lives」と「Rebuilding Home and Dignity」という二つのプロジェクトで構成されています。

Materiality of Lives

このプロジェクトでは、強制撤去の後に住民が再建した四軒の家屋から、許可を得た材料を取り外し、それをメディアとして再構成して展示します。この過程で、厳しい環境の中での住民の創造力や誇りが伝わります。

Rebuilding Home and Dignity

こちらでは、強制撤去から戻ってきた住民の証言を基にした映像作品と、360度パノラマ写真を使った体験型インスタレーションが展開されます。来場者は、住民のインタビュー映像を見ながら、住居の内外を自由に探索することでそのストーリーを体感できます。これら二つの作品は同じ空間に配置され、互いに豊かな対話を生むことを目指しています。

トークイベント

展覧会期間中の3月8日と22日には、専門家による無料のトークイベントも実施予定です。第一回は「人と住まい：強制撤去からの再建」がテーマで、文化人類学やアートに関わるゲストを招待。第二回は「住まいと都市政策：インフォーマル居住区が映し出す社会課題」がテーマで、都市工学や文化人類学の観点から議論が行われます。いずれも事前予約不要の無料イベントです。