大阪大学附属図書館に顔認証技術が導入
大阪大学は、このたび世界最高水準の顔認証技術を附属図書館全4館に導入することを発表しました。この取り組みは、国立大学としては初となるもので、2025年5月から入館ゲート、2025年秋からは自動貸出返却装置の運用が開始されます。以下では、このシステムの背景や利点、今後の展望について詳しく説明します。
顔認証システムの概要
大阪大学では、2024年から在籍する学生と教職員約3万人を対象に、全員が利用可能な「OUIDシステム」を構築しました。このシステムは、入館管理だけでなく、生涯にわたるID活用を視野に入れています。顔認証による入退館管理は、その第一弾として位置づけられています。
今回導入されたのは、紀伊國屋書店が協力し、パナソニック コネクトの先端技術を用いて設置された入館ゲート7台、自動貸出返却装置6台です。これにより、学生や教職員は、より快適に図書館を利用できるようになります。さらに、QRコードにも対応したリーダーも設置され、デジタル学生証や教職員証の利用シーンも拡大します。
利用者のニーズに応える
今回導入される顔認証技術は、取り扱うデータの正確性と安全性において、世界最高水準とされています。この技術は、経年変化を含む正面顔データの識別率や、さまざまな顔の向きや画質劣化に対する耐性を備えています。これにより、利用者はわずらわしい手続きなしに、スムーズに図書館に入館することができるのです。
システムの発展と今後の展望
大阪大学は、顔認証とOUIDシステムを連携させ、ますます効率的なキャンパスライフの創出を目指します。具体的には、各種建物の入館管理や会議室の出入り管理、さらには授業や試験の出欠管理など、学内の多くの場面に顔認証技術が活用される予定です。
セキュリティ管理の徹底
また、OUIDを利用した人財データプラットフォームの構築も進めており、厳重なセキュリティ体制のもとでデータ管理が行われています。これにより、利用者のプライバシーも守られつつ、大学全体で情報を適切に管理・分析することが可能になります。
最後に
この先進的な顔認証システムは、大阪大学の附属図書館での業務効率化だけでなく、学生や教職員の利便性向上にも大いに寄与することでしょう。入館の手続きがスムーズになることで、さらに多くの利用者が図書館を訪れることが期待されます。この取り組みが、今後の大学の新たなスタンダードとなることを願っています。