新たな保険サービスで洋上風力発電を支援
日本の代表的な損害保険会社である損保ジャパンと専門的なリスクマネジメントを行うSOMPOリスクは、2026年4月から洋上風力発電所向けの保険サービスの新たな提供を開始することを発表しました。このサービスは、洋上風力発電所の保険価額を再評価することに加え、日本特有の地震リスクを定量的に評価する機能を備えています。
背景
近年、全世界でインフレが進行しており、洋上風力発電所に必要なタービンや海底ケーブル、変電所の再建にかかる費用は、建設当時と比較して大きな差が出ている可能性があります。そのため、事故が発生した際の保険金額の妥当性や、事業が受ける最大の予想損害額が変動するなど、保険設計やリスク管理において新たな課題が浮上しています。これに応じて、損保ジャパンとSOMPOリスクは、洋上風力発電所の保険価額を最新の市場状況に基づいて見直す「保険価額再評価サービス」を導入することにしたのです。
さらに、日本特有の自然災害リスクが高まる中、洋上風力発電事業においては地震リスクを正確に評価することが急務となっています。従来の台風や落雷に加えて、今回新たに開発された評価モデルにより、地震リスクも含めた包括的なリスク管理が可能となります。
本サービスの詳細
保険価額再評価サービス
このサービスでは、洋上風力発電所の主要設備の保険価額を算出します。これには本体価格の他、再設置に必要な材料費や人件費、諸経費が含まれます。算定にはインフレーション指数、国際的な設備単価、為替動向、税制の変化などを反映し、現在の市場環境での妥当性を考慮します。さらに、グローバルに洋上風力発電所の評価実績を持つKROLL社と提携し、信頼性の高い評価を行います。この結果、適正な保険価額や免責金額の設定が可能となり、より合理的な保険設計が提案されます。
地震リスクの定量評価サービス
SOMPOリスクは、2016年より洋上風力発電事業向けに定量的なリスク評価サービスを提供してきましたが、今回新たに地震リスクに特化した評価モデルを開発しました。このモデルは、最新の地震動予測地図や東京大学との共同研究を基にしており、設備構成の違いを考慮した損害規模の推定を可能にしています。このサービスにより、プロジェクトファイナンスの組成や最適な支払限度額、免責金額の設定など、事業運営における重要な意思決定が支援されます。
今後の展望
損保ジャパンとSOMPOリスクは、今後も洋上風力発電分野に特化したリスク評価と保険ソリューションの提供を通じて、持続可能な発展を目指します。脱炭素社会の実現に向けたさまざまな取り組みも、彼らの使命として掲げられています。これにより、安心・安全かつ健康的な未来の実現に貢献していくことでしょう。これからの洋上風力発電事業の発展に期待が寄せられます。