第1回未来屋アオハル文学賞に輝いた作品たち
2025年7月18日、未来屋書店が主催する「第1回未来屋アオハル文学賞」の大賞受賞作品が発表されました。この文学賞は、次世代を担う10代の中高生に読んでほしい作品を広めることを目的として設立されました。
大賞作品の紹介
『15歳の昆虫図鑑』 - 五十嵐美怜
この作品は、悩みを抱える中学生たちと、おもちゃの昆虫を愛する転校生による群像劇です。物語が進む中で、登場人物は自身の魅力や大切なものに気づいていきます。ユーモアを交えた展開の中に、人との出会いの大切さが描かれています。
選考者からのコメント
「虫」との関わりの中で展開されるこの物語は、読者に感動を与える仕掛けが満載で、読後には登場人物への愛情が芽生えることでしょう。
著者のメッセージ
五十嵐さんは、「この物語が、悩みを抱えた子どもたちの心に届き、少しでも軽くできれば嬉しい」と語ります。彼女は福島県出身で、既に多くの児童書を手がけています。
『かなたのif』 - 村上雅郁
村上さんの大賞作品は、友だちのいない香奈多と、さまざまな困難を乗り越える瑚子の物語です。時空を超えて交わる彼女たちの夢が描かれており、多くの「もしも」を思い起こさせる感動的な展開が特徴的です。
選考者からのコメント
ストーリーに重なる2つの視点が印象的で、私たち自身の「もしも」の世界を思い起こさせます。感情的な夏の思い出を描いた作品で、読者に深い感銘を与えます。
著者のコメント
村上さんは「この作品が多くの読者に届くことを願っています」と語り、今後の作品への期待を感じさせます。彼女は過去にも多くの賞を受賞しており、今後の活躍が期待されます。
受賞作品に関連するフェアと表彰式
大賞受賞作品を含む入選作品は、2025年7月18日から8月31日まで、全国の未来屋書店およびアシーネ店舗で「第1回未来屋アオハル文学賞フェア」として紹介されます。また、両大賞作家を招いた表彰式は、2025年8月6日に神保町出版クラブホールで行われる予定です。
未来屋アオハル文学賞の背景
未来屋書店は、40年にわたり地域の書籍文化を支えてきた実績があります。この文学賞は、創立記念の一環として設立され、2024年から2025年までの期間に刊行された中高生が主人公の作品を対象にしています。児童書アドバイザーが厳選した作品を通じて、感受性や価値観を育むことを目指しています。
未来屋書店は、今後も新しい才能を発掘し、次世代の文学界に貢献することを継続していきます。