99歳の数学者、一松信氏の挑戦
日本の数学界に君臨する一松信(ひとつまつ・しん)氏が、記念すべき100歳の誕生日を迎えた本日、新たに『数学セミナー』の名物コーナー「エレガントな解答をもとむ」に問題を出題しました。このコーナーは、1962年に創刊以来、数学者たちによる問題を通じて多数の解答を募集し、最も「エレガント」な解答を選出するという、数学愛好者にとっての楽しみです。
一松氏は99歳の時から問題を提供し続けており、その出題回数は他の追随を許さないほどです。『数学セミナー』のリーディングス『数学の問題—エレガントな解答をもとむ (第1〜3集)』には、1980年代までの問題が多数収められています。そして、エレガントな解答のコラムは2020年まで幅広く掲載されています。
最近の一松氏の問題は、平面三角形に関するもので、一見するとシンプルですが、巧妙な工夫が求められる内容です。この問題は『数学セミナー』2026年1月号に掲載され、出題回数の記録を更新しました。解説は今後の号で公開される予定です。
精神の秘訣は
一松氏は本年の3月に100歳を迎え、「こんなに長生きするとは思ってもいなかった」と語ります。彼は子供の頃、病弱であったことから、20歳まで生きられたら幸運とも言われていたそうです。しかし、気が付けば百歳になり、自身の長生きの秘訣について「特にこれといった理由はない」としつつも、タバコを吸わず、規則正しい生活を送ったことが大きいと述べています。また、「人生を有効に過ごすことが大切」とのメッセージも寄せています。
数学の世界に開かれた扉
『数学セミナー』は創刊から60年以上の歴史を持ち、日本評論社から発行されています。この雑誌は、毎月多くの数学愛好者から解答が寄せられ、中学生から高齢者まで、幅広い年齢層に支持されています。また、過去の出題者には1910年生まれの清宮俊雄さんが出題した102歳という記録もあることから、年齢にとらわれない数学への挑戦が強く印象づけられます。
一松氏の出題は、数学とその楽しみ方を考え直すきっかけを与えてくれます。今後も彼の挑戦から目が離せません。数多くの数学者たちが彼の後を追い、数学セミナーはさらなる進化を遂げていくことでしょう。
プロフィール
一松氏は1926年3月6日、東京に生まれました。長い業績を持つ彼は、京都大学名誉教授や日本数学検定協会名誉会長としても知られ、さまざまな賞を受賞しています。1947年に東京大学理学部数学科を卒業し、その後、立教大学や京都大学で教授としてのキャリアを築きました。長年にわたり、数学教育に貢献してきた彼の存在は、今も多くの学生や研究者に影響を与えています。
彼の最新の出題とともに、今後の『数学セミナー』の動きにも注視が必要です。数学の楽しさ、奥深さを多くの人に広めていくために、彼の活動は続きます。