AI ImpulseとQTnetが新卒採用活動に生成AIアバターを活用する実証実験開始

AI Impulseが新卒採用で生成AIアバターを導入

株式会社AI Impulseは、新卒採用活動において生成AIアバターを用いた実証実験を開始しました。この取り組みは、株式会社QTnetの協力により実施され、就職活動中の学生が場所や時間に縛られることなくAIアバターとの対話を通じて企業情報を手軽に探求できる新しい体験を提供します。

背景

就職活動のスタイルは、近年劇的に変化しています。従来の紙の資料からスマートフォンやオンラインプラットフォームへと、情報収集の手段が移行しているのです。特にZ世代の就活生は、SNSや動画コンテンツ、口コミサイトを活用して企業情報を多面的に検討し、迅速な意思決定を行う傾向があります。それに対応する形で、AI Impulseは生成AIアバターを利用した新しい採用活動のモデルを試みています。

実証実験の内容

この実証実験では、AI Impulseが開発した生成AIアバターがQTnetの企業紹介や質疑応答に応じます。アバターは、企業の事業内容や文化、職種、キャリアステップをわかりやすく説明し、学生の興味に基づいた質問にも対話形式で応えることが可能です。テキスト入力だけでなく、観覧するだけでも情報を得られる構成になっており、就職活動の初期段階で「知りたい」情報から更なる深掘りを希望する段階まで、適切な情報提供が行われます。

このシステムの導入により、就活生は時間や場所から解放され、いつでも、どこでも自分のペースで企業説明を受けられるようになります。また、QTnetにとっても高度な説明業務の負担が軽くなるため、より多くの学生にアクセスできる機会を提供できます。さらに、学生から寄せられる質問のデータを分析することで、FAQの充実や関心のある情報を把握し、質の高い企業案内を実現することも期待されています。

今後の展開

今回の実証実験は、企業理解の進展を目的としていますが、AI Impulseは今後の展望にも意欲的です。具体的には、選考過程での不安を解消するだけでなく、内定者のフォローや入社後のオンボーディング支援など、採用の全プロセスで学生と企業のつながりを強化する施策を検討しています。また、職種別のコンテンツ最適化や、学生の興味に応じたレコメンド機能を持ち込むことで、通年採用から入社後まで一貫してサポートできる基盤を構築し、企業と就活生の関係をより深めていきます。

インタビューセクション

QTnetのYOKAプロ部の新規事業創発グループ長、吉満氏は「AI Impulseとの共同実証実験を通じて、学生が「知りたいことを、知りたいときに確認できる環境を整備したい」と述べました。この新しい採用コミュニケーションがZ世代の就活生にどれほど効果的かを検証し、オープンで参加しやすい採用活動を目指しています。」

AI Impulseの代表取締役、水谷氏は「AIは単なる置き換えではなく、実際の対話に集中できるように支援するツールである」とし、就職活動という重要な選択において、誰もが情報にアクセスでき、納得感を持てる対話体験を提供する意義と決意を語りました。