合同取り組みで進化する住宅性能
ヤマダホームズとLIXILは、環境負荷の低減に向けて連携を強化しています。この共同プロジェクトは、2050年のカーボンニュートラルの実現も見据えたものであり、住宅分野におけるCO₂排出量削減のための具体的な取り組みが進行中です。特に、この取り組みは「エンボディドカーボン」に焦点を当て、住宅のライフサイクル全体でのCO₂排出を管理することを目指しています。
環境意識の高まる中での挑戦
2015年に採択されたパリ協定以来、地球温暖化の影響はますます顕著になり、急速な対策が求められています。特に、住宅・建築分野におけるCO₂排出の約37%を占める建設部門において、エンボディドカーボンの削減は非常に重要な課題となっています。これに応じて、ヤマダホームズは省エネ性能を基盤にした「YAMADAスマートハウス」や、LIXILの「GREEN WINDOW」などを融合させた提案を行います。
CEATEC 2024で披露された新たな住宅モデル
2024年のCEATECでは、ヤマダホームズがLIXILとの協業で開発した「YAMADAスマートハウス」を発表しました。このスマートハウスは、高い断熱性能と耐震性を持ち、日中に発電したエネルギーを効率的に利用できるよう設計されています。また、EV(電気自動車)との連携による自給自足型の電力使用も大きな特徴です。
この住宅は、家全体を管理するスマートIoTシステムを搭載しており、HEMSにより電力使用の最適化が図られています。これにより、住環境の向上とエネルギー効率の改善が同時に実現されます。
展示内容と取り組みの紹介
ヤマダホームズとLIXILの展示では、「LIXIL 省エネ住宅シミュレーション」を使ったLCCO₂排出量の算出など、さまざまな取り組みが紹介されました。展示されている主な製品には、高性能窓「TW」や、スマートロックシステム「FamiLock」を搭載した玄関ドア「ジエスタ2」、さらには電動カーテンやエアコンなどがあります。これらの製品は、IoTホームリンク「Life Assist2」を通じて一元管理され、生活の質を向上させることを目的としています。
パートナーシップの未来
今後もヤマダホームズとLIXILは共同で、持続可能な未来に向けた住宅及び建築技術の進化を続けるでしょう。それぞれ異なる技術と知見を持つ両社の連携は、住宅業界に新たな風を吹き込むものと期待されています。また、住まい手一人ひとりのwell-beingを追求しつつ、環境に優しい社会の実現を目的とする姿勢が、今後のライフスタイルにも大きな影響を与えることでしょう。