新たなフードテックの挑戦
2022-05-31 08:31:36

ASTRA FOOD PLANがフードロス解消に向けて新機器を導入し自社ラボ設立へ

ASTRA FOOD PLAN、フードロス解消に挑む



ASTRA FOOD PLANが、フードテックの最前線でフードロス問題の解決に挑むべく、資金調達を実施し、自社ラボ「AFPラボ」を設立する。今回の資金調達はIDATEN Venturesから行われ、その資金を元に新しい食品乾燥装置『過熱蒸煎機』の実用化を加速させる。

食品ざんさ再生装置、過熱蒸煎機とは?



『過熱蒸煎機』は、乾燥と殺菌を同時に行う画期的な装置であり、特許も出願中である。従来の技術に比べ、食材の風味や栄養価の劣化を抑えつつ、様々な原材料を処理することができる。これにより、野菜の不可食部分や、米ぬか、果物の搾りかすなどを高付加価値な食材にアップサイクルすることが可能となる。在庫の食品ざんさを無駄にせず、持続可能な形で再利用する手法が模索されている。

AFPラボの使命



「AFPラボ」では、食品メーカーや生産者と連携し、『過熱蒸煎機』を用いてのテストを行う。各食材に応じた乾燥・加工のノウハウを蓄積し、食品ざんさを利用した新たな原料の開発に取り組む。これは、フードロス問題の解決に寄与するだけでなく、持続可能な社会の構築にも貢献するものと期待されている。

特徴的な技術



具大に言うと、過熱蒸煎機は以下の3つのポイントが際立っている。

1. 風味と栄養価の保持: 数百度の高温スチームを用いることで、食材の酸化を抑え、栄養の損失と風味の劣化を防止。
2. 高生産効率: ボイラーなしで過熱水蒸気を生成する技術により、エネルギー効率が非常に高く、コスト面でも有利。
3. スピード加工: 加熱時間はわずか5~10秒で、短時間での処理が可能。これにより、食品を安全に加工することができる。

用途開発に向けた取り組み



ASTRA FOOD PLANは、技術提供だけでなく、食品メーカーとの用途開発へも積極的に取り組んでいる。ある食品メーカーとの試作では、白菜のざんさを用いて、おいしい出汁を取ることができる可能性が見込まれている。これにより、捨てるべきと思われていた食品ざんさが、地域資源として新しい価値が生まれる。

投資家の視点



IDATEN Venturesの代表である足立健太氏は、食品ざんさの問題が日本で年間約2000万トンにも上ることを指摘し、ASTRA FOOD PLANの「過熱蒸煎機」が、この問題に対する革新的な解決策になりえることを強調している。この技術は、時間やコストを大幅に削減しながら、食材のアップサイクルを実現する可能性を秘めている。

創業者のビジョン



代表取締役社長の加納千裕氏は、「もったいない」という言葉を胸に、様々な食材をアップサイクルするためのノウハウの確立を宣言。最終的には『おいしい!』と感じる製品へとつなげることを目指し、業界全体での協業を促進していく意向を示している。彼女は、食品業界のすべてのプレイヤーと協力して、真のサスティナビリティを追求していくという確固たる信念を持っている。

まとめ



ASTRA FOOD PLANの新たな取り組みは、フードロス問題という難題に対し革新的なアプローチを提供するものである。高度な技術と今後の研究開発を通じて、食のサステナビリティを実現することで、社会全体への貢献が期待される。これからも同社の動向に目が離せない。

会社情報

会社名
ASTRA FOOD PLAN株式会社
住所
埼玉県富士見市鶴瀬東1-10-26
電話番号
049-293-2654

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