葉加瀬太郎、デビュー35周年を祝う全国ツアーが開幕!
2025年3月22日、春の暖かさに包まれた関東地方で、ヴァイオリニスト葉加瀬太郎の全国ツアー「オーケストラコンサート2025〜The Symphonic Sessions〜」が華々しくスタートしました。デビューから35年を迎える葉加瀬にとって、今回のツアーは3年ぶりの開催となります。
会場のさいたま市・大宮ソニックシティは、すでに多くのファンで埋め尽くされており、期待感が漂っていました。客席の視線がステージに集まる中、葉加瀬のヴァイオリンが響き渡ります。初曲は代表作《エトピリカ》で、弦楽器との美しいアンサンブルが心を打ちます。不思議なことに、演奏されるメロディが、オホーツクの初夏の空に舞うエトピリカの姿を思わせるかのようです。
続く曲は、ゲーム「ファイナルファンタジー XII」のエンディング曲である交響詩《希望》。アコースティック・ギターの導入からオーケストラの全奏へとつながり、視界が一気に広がります。金管楽器や木管楽器、パーカッションが派手な音色を奏で、オーケストラの壮大さが際立つ瞬間です。
コンサートでは、定番の曲から新曲まで、葉加瀬のヴァイオリンの魅力が存分に引き出されています。音楽監督の羽毛田丈史との独自の編成が奏でるオーケストラとバンドの融合は、これまでにない新しい試みにも感じられます。
今回の演奏では、オーケストラとバンドが完全に一体化した配置が特徴的です。弦楽器、木管楽器、金管楽器の各セクションが明確に分かれつつも、葉加瀬の中心に配した構成は、全体のコミュニケーションが密になり、アンサンブルの一体感が感じられました。
特に印象に残ったのは、葉加瀬が今回の聴きどころに挙げた2曲の映画音楽です。《シェルブールの雨傘》や《シンドラーのリスト》は、彼自身のオリジナル曲以外を演奏する珍しい機会でもあり、ファンはこの充実したパフォーマンスに魅了されます。特に《シンドラーのリスト》の演奏は、観客を感動の渦に巻き込み、涙を誘いました。葉加瀬は、憧れのヴァイオリニストであるイツァーク・パールマンのスタイルを模倣しながらも、自身の感情を加えるために挑戦していたことが伝わってきます。
コンサートでは、コンサート・グッズも盛り上がりの要素となっています。「TARO KITTY」や「靴下はかせたろう」といったユニークな商品がファンに喜ばれており、特に「ハカセンスライト」の新作が大人気です。ステージ上で灯されたその美しいライトが、会場の一体感をさらに高めていました。
続いて、音楽監督である羽毛田によるアレンジを施された楽曲は、多彩な表現を可能にしていました。特に《リベルタンゴ》のダイナミックな演奏は新しい試みを感じさせました。葉加瀬からのリクエストが「007のイメージ」であるという洒落も素敵です。
最終的に、国民的人気曲である《情熱大陸》が演奏されると、会場全体が熱気に包まれました。すでに多くのアレンジが存在するこの曲ですが、今回はライブ感溢れる新たなアプローチで生まれ変わっていました。
葉加瀬太郎の全国ツアーは、2025年5月11日まで全国16都市で計20公演を予定しています。豊かな音楽と共に、葉加瀬のヴァイオリンがどのように各地を巡るのか、今後のパフォーマンスに期待が高まります。チケットはすでに売り切れ必至の人気で、興味のある方は急いでチケットを手に入れてください。
写真提供:田中淳子
さらに詳しい情報は、公式ウェブサイトをチェックしてみてください。
葉加瀬太郎オフィシャルサイト