新たなクリエイティブを生み出す場『GREEN OCEAN』
2025年10月27日、東映アニメーション、DeNA、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻企画開発研究室の三者共同で、クリエイターズレーベル「GREEN OCEAN」が設立されることが発表されました。この新しいレーベルは、アニメーション産業の成長に寄与し、若手クリエイターの才能を引き出すことを目的としています。
設立の背景
近年、アニメーション産業は市場規模が過去最高を記録しています。この成長を受け、政府は若手クリエイターの支援に官民が連携して取り組む方針を掲げています。東映アニメーションとDeNAは、これまでにも若手クリエイターの育成や発掘に尽力してきた実績があり、『銀河鉄道999』や『楽園追放』等のプロモーション映像の制作を通じてその活動を展開してきました。
今後は、東京藝術大学と連携し、より実践的な支援の体制を整えた「GREEN OCEAN」を通じて、世界で通用する新世代のクリエイターの育成を目指します。
「GREEN OCEAN」の名称について
レーベル名の「GREEN OCEAN」は、東京藝術大学出身のクリエイターである小田部羊一氏が、アニメーション『どうぶつ宝島』で表現した緑色の海に由来しています。彼の独創的な発想を引き継ぎ、クリエイターが自由に表現できる環境を作り出すことがこのレーベルの目標です。
初のプロジェクト:アニメーション映像『ロウルと名前のないものたち』
「GREEN OCEAN」の設立と同時に、記念すべき初のプロジェクトが発表されました。川崎ブレイブサンダースのマスコットキャラクター「ロウル」とのコラボレーションによるアニメーション『ロウルと名前のないものたち supported by 川崎ブレイブサンダース』が公開されます。この映像は川崎市のJR川崎駅北口通路に設置されている「THE KAWASAKI VISION」で上映され、テーマは「百鬼夜行」です。
街並みを背景に、雷獣の子どもであるロウルが様々な生物と共に大切なものを見つける様子が描かれたこの映像は、見る度に新たな発見があるよう工夫されています。全長24m、12mのデュアルビジョンを駆使し、作品は駅風景と見る人々をリンクさせることで、よりインタラクティブな体験を提供します。
制作チームについて
本映像の制作は、東京藝術大学の修了生達によって行われました。監督には植草航氏が招かれ、彼は映像制作における新しい手法や表現に挑戦しています。彼は多岐にわたる分野で活動しており、最近では音楽ビデオやキャラクターデザインなどでも高い評価を得ています。
関係者の思い
東映アニメーションの鈴木篤志取締役は、「GREEN OCEAN」を介してクリエイター同士が出会い、新たなクリエイティブが生まれる場を提供したいと語ります。DeNAの田中翔太氏は、コンテンツ産業の盛り上がりを背景に、クリエイターたちとの連携を通じて新たな機会を創出したいと述べています。また、東京藝術大学の岡本美津子教授は、このレーベルがクリエイティブな自由を活かす場になることを期待しているとコメントしています。
未来への展望
「GREEN OCEAN」は、今後も様々なプロジェクトを展開し、クリエイターの育成や支援に貢献すると共に、アニメーション産業の発展にも寄与していく予定です。これからも注目される新しいクリエイティブが生まれることに期待が寄せられています。公式サイトでは詳細な情報やお問い合わせも受け付けていますので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。
公式サイトはこちら