マイクロ波化学、DPSの低濃度貴金属回収事業を譲受し新たな成長戦略を展開

マイクロ波化学の新たな成長戦略

マイクロ波化学株式会社（以下「当社」）はこのたび、低濃度貴金属回収事業を展開している株式会社ディーピーエス（以下「DPS」）から、事業譲渡を受けたことを発表しました。この取り組みは、当社の未来の成長に向けた重要なステップと位置付けられています。

事業譲受の背景と目的

当社はこれまで、製造業向けに「省エネルギー」「高効率」「コンパクト」を実現する環境対応型プロセスを提供してきました。 M&Aを通じて、より広範な事業の取り込みを図り、技術の横展開を目指すという成長戦略に基づくものです。この譲受を通じて、クリティカルミネラルの供給源を確保し、経済の安定や環境負荷の軽減にも寄与することを目指しています。

今回進めたDPSの低濃度貴金属回収事業は、脱炭素社会の実現に向けた重要な要素を担っています。これによって、持続可能な社会の実現を後押しし、当社の顧客基盤への新たなサービス提供機会を創出することが期待されます。

DPSの技術とビジネスモデル

DPSは2017年に設立された企業で、名古屋大学発の技術を背景に、独自の分離・回収技術「DualPore™」を活用しています。この技術は、化学触媒や電子部品の製造工程で発生する廃液から、パラジウムなどの低濃度貴金属を効率的に回収する能力があります。

また、顧客企業との協力の下、排水ラインに特製のカートリッジを設置し、回収した貴金属を精錬し、収益をシェアするというビジネスモデルが展開されています。すでに複数の企業に導入され、実績を上げています。

今後の展開と期待される効果

この譲受により、当社はDPSで培われた技術を生かし、新たなソリューションの提供へとつなげるとともに、海外市場への拡大も視野に入れています。これにより顧客の多様なニーズに応え、持続可能な経済発展に貢献することでしょう。

今後も、当社はM&Aや他の手段を活用しながら、環境・エネルギー分野における革新的な技術とビジネスの創出に注力していく所存です。この一歩が、未来に向けた持続可能な成長の基盤となることを目指しています。