人々の姿勢と健康の関連性を探る
近年、仕事や生活様式の変化に伴い、姿勢の悪化が懸念されています。株式会社Sapeetは、その解決策としてAI技術を用いた姿勢分析サービス「カルティ シセイカルテ」を提供しています。このサービスを通じ、2,400名の姿勢データを分析し、その結果をまとめることで現代日本人の姿勢についての理解を深めています。
調査の概要
2023年7月から2024年10月にかけて、10代未満から90代まで幅広い年齢層の男女を対象に無作為抽出したデータから、姿勢の傾向を分析しました。有効な姿勢分析は、男性838名、女性1,562名にわたります。分析では、立位の正面と左側面の姿勢を中心に、個人を識別できない形で結果を取得しました。
姿勢の主な調査結果
分析結果から、性別や年齢によって姿勢に顕著な違いが見られました。以下に主な結果を紹介します。
- - O脚とX脚の割合:男性は53.3%がO脚傾向、女性は38.5%。X脚傾向は女性が15.2%、男性は8.7%。
- - ストレートネックの傾向:特に20代では55.5%が頭部前傾し、30代でも44.5%と高い割合が示されました。
- - 猫背の度合い:全世代において猫背の傾向が観察され、特に20代は70.8%、60代は69.9%、70代以上は84.0%が猫背傾向にあります。10代以下でも55.3%が猫背の傾向を示しています。
現代ライフスタイルと姿勢の関係
調査結果から、現代のライフスタイルが姿勢に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなりました。特に、「仙骨座り」、すなわち椅子に座る際の背中が丸まった姿勢が、ストレートネックや猫背の原因として挙げられています。この姿勢は、スマートフォンやパソコンの長時間使用により無意識に取られやすく、身体に過度な負担をかけています。
この悪化した姿勢は、長期的には腰痛、肩こり、呼吸機能の低下など、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。そのため、日常生活の中での姿勢への意識向上が重要です。
今後の展望
株式会社Sapeetは、今回の調査結果をもとに、今後も健康的な生活をサポートする情報を発信していく方針です。AI技術を利用した身体解析は、個々人が自身の姿勢の状態を直感的に理解し、改善に向けた行動を促すための重要なツールとなります。
カルティ シセイカルテとは
カルティの名は、「Karte(カルテ)」と「tie(つなぐ)」を組み合わせてつけられました。AIによる姿勢分析「シセイカルテ」は、全身写真から現在の姿勢だけでなく、未来の姿勢の変化を可視化し、改善運動の提案を行っています。
企業情報
Sapeetは、東京大学発のベンチャー企業として、AI技術を活かして企業の競争力を高める事業を展開しています。全身の姿勢を解析するAI技術を用いて、健康を意識した生活を提案し続けています。
今後もAIの力を駆使し、人々の健康維持や姿勢改善に取り組むSapeetの活動に注目していきましょう。