国土交通省、封印業務の不適切取扱いに厳重対処
令和6年8月9日、国土交通省は、全国約2,500の封印取付け受託者を対象に行った調査において、不適切な取扱いが確認されたと発表しました。この調査は事業者による法令遵守の実態を把握するもので、結果としていくつかの不適切行為が明らかとなりました。
不適切取扱いの概要
調査の結果、以下の4種類の不適切な取扱いが確認されました:
1.
使用済み封印の再利用: 一度取り付けられた封印を再度使う行為。
2.
届出をしていない事業場での取付け: 事前の届出なしに封印を取り付ける行為。
3.
選任されていない者による取付け: あらかじめ指定されていない者が封印業務を行う行為。
4.
新規登録車両への封印取付けの未実施: 新たに登録した自動車に対して封印を取り付けない行為。
これらの不適切取扱いは、すべて道路運送車両法を含む様々な法令に違反するものであり、国土交通省は厳正な措置を講じることを決定しました。
対応の内容
国土交通省は、不適切な取扱いが確認された事業者に対し、以下のような対応を取ります:
- - 全ての不適切事例が確認された4者に対する委託解除: これらの事業者は今後2年間にわたり委託が不可となります。
- - 1種類の不適切取扱いがあった24者には委託停止措置: これには6ヵ月間の取扱い停止が適用されます。
- - その他の不適切取扱い(2~4のいずれか)を行った123者に対しては指導を実施: 再発防止策の策定とその徹底した実施を求められます。
このような厳しい対応が取られる背景には、国土交通省が業務の信頼性を保つために取り組んでいる姿勢があります。特に封印業務は、車両管理や道路交通を適正に保つために欠かせない重要な業務です。
さらなる調査の実施
また、調査を通じて、一部運輸支局において不適切な取り扱いを見過ごしていたとの報告があり、現在その事実関係が調査中です。これによって、行政の透明性や業務に対する信頼性を損なうことのないよう、国土交通省は引き続き注意深く対応していく考えを示しています。
国土交通省は、業務を担う事業者が法令を遵守し、安全かつ適正な取扱いを行うよう、今後も継続して監視活動を強化していく方針です。この調査結果を受け、関係者はその影響をじっくりと考慮しつつ、必要な措置を取ることが求められます。
このような動きを受けて、業界全体での信頼回復が期待されるところです。国土交通省の今後の取り組みや、関連する事業者の反応についても、引き続き注目が集まります。