Open Infrastructure FoundationがLinux Foundationに参加
2025年3月12日、テキサス州オースティン及びカリフォルニア州サンフランシスコ発で、オープンソースを通じたイノベーション促進を目指す非営利団体Linux Foundationが、Open Infrastructure Foundation(OpenInfra)が同団体にメンバーシップとして参加する意向を発表しました。このニュースは、デジタルインフラの未来を担う両ファウンデーションが、オープンソースソリューションを開発者とユーザーに提供するために協力を深めることを意味します。
OpenInfra Foundationは、Linux Foundationとともに、これまでに提携し開発してきたOpen Infrastructure Blueprintを通じて、世界中の多くの組織の重要なワークロードを支えてきました。このブループリントにより、Linux、OpenStack、Kubernetesといった大規模なオープンソースプロジェクトを統合し、信頼性の高いソリューションを提供していく体制が整っています。今後OpenInfraがLinux Foundationの基盤をまず展開することで、データセンターの進化が加速し、様々な重要なプロジェクトとの交流が深まることでしょう。
エグゼクティブ ディレクターのJonathan Bryce氏は、「データセンターインフラ市場はAIの急激な成長や仮想化の進行によって再構築されつつある。この過程で、OpenInfra FoundationはLinux Foundationのプロジェクトと連携し、共に資源を結集する好機が訪れる」と述べ、両団体の連携の重要性を強調しました。
また、AIの進化とデータセンターの関連性が高まる中で、オープンソースプロジェクトに対する需要は急増しています。ハーバード大学の研究によると、オープンソースは約9兆ドルの経済的価値を生み出しているとされています。AI技術はインフラストラクチャとの結びつきを持ち、より迅速な計算要求やスケーラブルプラットフォームを通じて新たな要求を生んでいます。
Linux Foundationのエグゼクティブ ディレクターJim Zemlin氏は、「OpenInfra Foundationを仲間に迎えることができ非常に嬉しく思います。両者の豊かなパートナーシップはオープンソースの力をさらに高める原動力となります」と述べ、両団体の共同作業への期待を表明しました。
OpenInfra Foundationは当面、Linux Foundation内で運営を行い、オープンソースインフラストラクチャプロジェクトを継続的に支援します。理事会、プロジェクトのガバナンス、予算、メンバーシップについては、コミュニティ中心のアプローチに基づき、現在の機能を保持します。
この統合に対する期待は高く、OpenInfra Foundationの不在であった基盤をLinux Foundationが提供すると同時に、互いのエコシステムへの架け橋を築くことが期待されています。総じて、オープンソースの力を活用し、次世代のインフラを支える新しい動きが始まることでしょう。これからの展開から目が離せません。