FRPリサイクルの可能性
2025-03-18 15:23:23

LIXILが挑戦するFRP再資源化の新たな歩みと未来の壁材

LIXILが挑戦するFRP再資源化の新たな歩み



FRPの特性とリサイクルの難しさ


FRP(繊維強化プラスチック)は、その優れた防水性と耐久性から、浴槽や他の生活用品に広く使われています。しかし、ガラス繊維などの複合素材であるため、リサイクルが非常に難しいのが現状です。多くのFRP製品は、使用後に廃棄され、埋め立てや焼却処分されることが一般的です。

LIXILの新技術


この度、LIXILはFRPを外壁材に再利用するための新しい技術を開発しました。この技術により、FRP製品からのCO₂排出を抑えつつ、資源を有効利用することが可能になります。環境への負担を減らしながら、新しい価値を創造するこの取り組みは、業界内でも注目を浴びています。

技術の開発過程


LIXILの環境技術開発部、中瀬敬仁氏は、FRPの再資源化に関して以下のように説明しています。「FRPが多くの地域で廃棄される中、私たちはそのリサイクルの可能性を探り続けてきました。新しい手法では、成形不良のFRP製浴槽などを高温で炭化させ、塗り壁材として再利用しています。」

この手法の利点は、使用済みFRPを原料として、炭化によってCO₂発生を抑えられる点です。702度で炭化したFRPは粉末状に砕かれ、新しい塗り壁材の一部として再利用されます。このプロセスの中で、中瀬氏は「温度や時間、酸素濃度を調整することが肝心でした」と語ります。

左官職人の意見


この新しいリサイクル手法に左官職人の久住有生氏は、大きな可能性を見出しています。「これまでの僕たちは、廃棄物を出さないものづくりを心掛けていますが、FRPのリサイクルには難しさがありました。それゆえに、LIXILの研究開発には期待と共に感謝を感じています。」

久住氏は、新しい材料としてFRPを塗り壁材に使用する可能性についても言及しています。「漆喰はリサイクルが簡単ですが、FRPのリサイクルにより新しい塗り壁材が出来上がるかもしれません。また、FRPの再資源化により、廃棄物を資源に変える一歩を踏み出せたと思います。」

課題と今後の展望


しかし、FRPのリサイクルはまだ多くの課題を抱えています。多くの場合、FRPには金属が組み込まれているため、リサイクルの難しさが増しています。中瀬氏は「私たちは、FRPの最終処分に苦しむ業界の現実を知っています。廃棄される前に、その価値を見つけることが私たちの使命です。」と述べています。

今後の展望として、LIXILはさらに新素材の開発と、FRP廃材をより効率的にリサイクルするための実験を続けていく方針です。環境配慮とともに、「豊かで快適な住まい」という目標を持つLIXILの姿勢を感じさせる取り組みと言えるでしょう。

まとめ


今回のLIXILによるFRPの再資源化は、新素材の開発とともに、業界の課題解決に向けた新しいアプローチです。左官職人との生産協力により、FRPから生まれた新しい塗り壁材が、今回の「トイレの文化館」において具現化されることに期待が寄せられています。その成果が未来の建築やデザインの一部として生かされることを願っています。


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会社情報

会社名
株式会社LIXIL
住所
東京都品川区西品川一丁目1-1大崎ガーデンタワー24F
電話番号

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