LexisNexisが示したLexis+ AIの影響
2025年5月13日、レクシスネクシス・ジャパン株式会社は、Forrester社が実施した「法律事務所におけるLexis+ AIの経済効果調査」を発表しました。この調査は、Lexis+ AIを導入した法律事務所が3年間で3,000万ドルの収益増加を実現することを示しており、344%という高い投資利益率(ROI)を記録しています。
Lexis+ AIとは?
Lexis+ AIは、ドラフト作成やリサーチ、インサイト取得をサポートする統合型AIワークフローソリューションです。このシステムは、複雑な業務に対応するためのパーソナライズされたAIアシスタント「LexisNexis Protégé」をも搭載しています。
調査結果の概要
調査によると、Lexis+ AIの導入により、法律事務所は以下のような多様な効果を享受しています:
- - 業務効率の向上: パートナーや上級弁護士は、起草や調査に要する時間を週あたり最大2.5時間削減でき、180万ドル相当の時間を投資に回すことが可能になりました。
- - 若手弁護士の負担軽減: 従来、償却されていなかった請求不可能な作業時間を、年間最大35%削減し、約620万ドルの価値を創出しています。
- - 研究スタッフの効率化: 研究スタッフは年間225時間を削減し、これによって約399万ドル相当の業務効率化が実現されています。
これらの効果は、Lexis+ AIが提供する高度なインサイト機能や業務プロセスの最適化によってもたらされています。
経済効果と投資の回収
調査対象の法律事務所では全体の収益が2%向上し、3年間で約3,000万ドルの増加が見込まれています。また、弁護士1人あたりの利益も4%上昇し、Lexis+ AIへの投資は6か月以内に回収可能であるという結果も出ています。
AI導入の必然性
調査では、すべての法律事務所が「AIはもはや選択肢ではなく必須」との見解を示しています。AIの未導入は、クライアントへの価値提供や優秀な人材の確保においてリスクを伴うとされています。
AI技術を利用することで、弁護士の業務時間が短縮され、ワークライフバランスの向上にも寄与しています。この傾向は、法科大学院の卒業生が最先端のAIを活用する事務所を希望するようになっていることからも明らかです。
セキュリティと信頼性
Lexis+ AIは法律事務所の厳しいセキュリティ基準を満たしており、その導入において高い信頼性を提供しています。また、LexisNexisによる充実した導入サポートも高く評価されています。
CEOのコメント
LexisNexis 北米・英国・アイルランドのCEOショーン フィッツパトリック氏は、「LexisNexisの生成AI、そして自律型AIエージェントが法律ワークフローに統合されるにつれ、法律事務所はさらに大きな経済的機会を手にすることになる」とコメントしています。AIが法律業務を強化し、顧客価値を高めることが可能になると強調しています。
この調査結果は、今後の法律業務におけるAIの導入が不可欠であることを示す重要な指標となるでしょう。
この調査は、LexisNexisの委託を受けてForrester Consultingが実施したもので、北米を基盤とした大手法律事務所から得られたデータをもとにしています。今後、LexisNexisは、さらなる成長と進化を図ると共に、AI技術を法律業務においていかに活用するかに注力していくことでしょう。