アンコンシャス・バイアスプログラム「ANGLE」の英語対応
株式会社チェンジウェーブグループ(以下、CWG)は、自社が開発したアンコンシャス・バイアス学習プログラム「ANGLE」が英語表示に対応したことを発表しました。このプログラムは、従業員に多様性への理解を促すことを目的としており、現在日産自動車によって導入されています。
プログラムの背景と目的
「ANGLE」は、受講者が匿名で自分の偏見や無意識のバイアスを評価するためのツールを用意し、学校や職場において広く受け入れられています。プログラムを通じて、受講者は自分のバイアスのレベルを理解し、行動の改善を促されることを目指しています。
これまでANGLEは日本語のみの仕様であったため、多言語対応を望む企業からのリクエストが多数寄せられていました。2024年8月からは、英語と日本語の両方で受講可能となり、より多くの受講者に向けた展開が期待されています。特に、日産自動車ではその第一歩として、全管理職を対象にこのプログラムが導入されました。
日産自動車の取り組み
日産自動車のDEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)推進室の室長、小林利子氏は、DEIが同社の経営戦略の主要な柱であることを強調しています。日産は、多様性を受け入れ、それを企業文化として根付かせることに全力を注いでおり、このプログラムの導入はその一環です。
継続的な学習の重要性
日産は2018年からeラーニングの形でアンコンシャス・バイアスについての教育を実施してきましたが、学び続けることが必要であると認識しています。ANGLEは「知り」「気づき」「コントロール」の3つを柱とした実践型の学習プログラムであり、日産のニーズにマッチしたため導入に至ったとのこと。
ANGLEの特徴と受賞歴
ANGLEは、受講者が無意識のバイアスを理解し、行動を改善することを目的としたさまざまな学習方法を取り入れています。心理テスト(IAT)やセルフチェック、職場観察を行うことで、組織ごとの偏見の傾向を視覚化できます。このプログラムは、日本の人事部が主催する「HRアワード2019」において、プロフェッショナル部門で優秀賞を受賞しました。
今後の展望
日産自動車は、ANGLEを通じて企業文化のさらなる改革を目指しています。特に外国人従業員の割合が約6%という数字に対して、オープンな環境づくりや多様性の受容を進める重要性を認識しており、英語対応がプログラム導入の大きな決め手となりました。ANGLEの導入が、この取り組みにどのように貢献していくのか注目されます。
まとめ
従業員が多様性を理解し、自らの無意識のバイアスを知ることは、職場環境の改善に直結します。ANGLEが英語で受講可能となったことは、さまざまな文化を持つ人々が共に働く職場において、よりインクルーシブな環境を実現する第一歩と言えるでしょう。