ShureのDCA901
2025-09-12 16:31:27

Shureが放送現場を革新する平面アレイマイク「DCA901」を発表

Shureの新しい既成概念を覆す平面アレイマイク「DCA901」



2025年9月12日、音響機器の大手メーカーShureが、アムステルダムで開催されたIBC 2025で「DCA901」という新しい平面アレイマイクを発表しました。この装置は、スポーツやライブイベント、スタジオでの音声収録に特化しており、従来のマイクやケーブルの数を大幅に減らしつつ、リアルな音声を視聴者に届けることを目的としています。

音声収録の新革命


DCA901は、デジタル制御による可変指向性とDSP(デジタル信号処理)を内蔵しており、音源を分離して管理することが可能です。これにより、周囲の雑音を低減し、高品質なミックス全体をエンジニアが容易に制御できるように設計されています。実際、NBAの試合で導入した際には、わずか2台のアレイでコート全体をカバーできたことに、多くの技術者が驚かされました。

「DCA901は、放送制作のワークフローを変革する可能性を秘めています」と、リモートオペレーション担当のDave Grundtvig氏は述べています。従来は12本のマイクを必要とするシーンでも、このマイクによって少ない数で収音が可能になりました。

Arqosシリーズの一部としてのDCA901


DCA901はShureの新しい「Arqos」シリーズの第一弾として展開されます。このシリーズは、アレイマイク、信号処理およびソフトウェアを統合することで、クリアで精密な音声収録、リモート管理、制作現場の効率を追求しています。

Shureのグローバルマーケティング部門のNick Wood氏は、音声収録の方法が複雑化している現状を踏まえ、DCA901がエンジニアにより少ない機器でより多くの成果をもたらすことを強調しました。これにより、視聴者に臨場感を届けることが可能になるとしています。

音声収録の未来を見据えた機能


DCA901は、タレントのセリフや現場での動きを高精度で収音することで、没入感のある体験を提供します。収音範囲をデジタルで設定することで、声や動きの音を巧みに分離し、不要なノイズを最小限に抑えることができます。さらに、5.1チャンネルとステレオの同時収音にも対応し、フレキシブルな放送フォーマットを提供する点も魅力です。

簡易なワークフローとオートミキシング機能


DCA901は、使いやすさを追求して設計され、複数の収音範囲を持ちながら一台で使うことができるため、従来必要とされていた複数のマイクを簡素化できます。DanteやAES67標準に従った単一ケーブル接続は、音声、電源、制御を一元化し、セットアップの複雑さを軽減します。これにより、音響エンジニアは現場にいる必要がないリモート操作が可能となり、より効率的な作業が期待できます。

EDGE Soundとのコラボレーション


また、Shureはスタートアップ企業のEDGE Sound Researchと提携し、DCA901と同社のVirtual Sound Engineを連携させ、音声の精度と制御性をさらに高めています。この協業により、音響エンジニアは個別に音源を制御し、視聴者に新たな没入体験を提供することが可能となります。

最後に、DCA901は2026年に出荷を開始する予定で、放送の新時代を切り拓くマイクとして注目されています。Shureは、長い歴史を持つ音響機器の専門メーカーとして、ユーザーに高品質な製品を届けており、その革新はこれからも続いていくでしょう。


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会社情報

会社名
シュア・ジャパン株式会社
住所
東京都港区虎ノ門城山トラストタワー35階
電話番号

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