更年期と仕事の影響
2024-12-04 10:24:23

更年期症状がもたらす仕事の影響とその対策についての調査結果

更年期症状の影響と職場の役割



株式会社パーソル総合研究所は、「更年期の仕事と健康に関する定量調査」の結果を発表しました。この調査では、40代から50代の正社員の約4割が何らかの更年期症状を抱えていることが示されました。この年代の女性は560万人を超え、働く女性の中で約5分の1を占めており、更年期は彼女たちの健康と仕事に大きな影響を及ぼしています。

健康課題としての更年期



更年期症状は、パフォーマンスの低下や経済的損失を引き起こす要因とされ、年間1.9兆円の経済的影響があるとされています。そのため、厚生労働省も2026年からはこの問題に企業が取り組む必要性を強調しています。実際の調査結果では、女性においては、要長期治療が必要な症状を抱えているにもかかわらず4割強が自覚がないという結果が出ています。一方、男性でも重度の症状を抱えている場合、7割弱がそれに気づいていないことが分かりました。

生産性への影響



更年期症状が仕事に与える影響は深刻で、症状がある日には生産性が平均で50%近く低下することが観察されました。特に、軽度の症状では女性は1日あたり約4時間、男性は約3時間作業に支障をきたすことがあるとのことです。このように、更年期症状を抱えている場合、仕事のパフォーマンスに対する影響が指数的に増えることが示唆されます。

自発的貢献意欲の低下



更年期症状が重度であるほど、自発的な貢献意欲やワークエンゲージメントが低下する傾向が見られ、昇進を辞退したいと考える人が増えます。このような状態になると、離職意向も高まります。症状の軽減やパフォーマンス向上のためには、セルフケアと職場内の理解・支援が不可欠です。

セルフケアと職場の支援



調査では、更年期の症状を軽減するためには、食事改善や柔軟な働き方が効果的であることが示されています。また、多くの更年期女性が上司や同僚に相談することが難しいと感じている現状も明らかになりました。一部の女性は相談することに対するハードルが高く感じがちで、職場での理解不足や軽視が問題視されています。

このため、企業は更年期症状に関する情報提供やサポート体制を強化し、話しやすい環境を整える必要があります。職場での支援があれば、より良い職場環境を築くことができ、従業員が生産性を保ったまま働き続けられる可能性が高まります。

職場環境の改善



具体的には、柔軟な勤務形態の導入や体温調整を可能にするアイテムの提供、健康指導プログラムの整備が有効です。また、上司のサポートや同僚とのコミュニケーションを重視することで、心のケアも重要な要素となるでしょう。更年期に対する理解を深めることで、職場での支援体制を強固にすることが求められています。

結論



更年期は企業にとって避けて通れない課題であり、パフォーマンスや離職率に直結する重要な要因です。企業がこの現状に適切に対処することで、制度的な改善が見込まれます。今後も更年期症状に関する研究や対策が進むことが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社パーソル総合研究所
住所
東京都港区南青山一丁目15番5号パーソル南青山ビル
電話番号

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