新型Vantage GT3がFIA WEC初優勝
2024年9月1日、アメリカのオースティンに位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で、アストンマーティンの新型Vantage GT3がFIA世界耐久選手権(WEC)にて輝かしい初勝利を収め、そのパートナーチームであるHeart of Racingが素晴らしいパフォーマンスを見せました。この勝利は、北米チームとして初めてのWECでのクラス優勝となります。
このレースでは、ドライバー陣がポールポジションからスタートし、全164周のうち160周をリードするという圧倒的な支配力を見せました。特に、アレックス・リベラスが記録したLMGT3クラスの最速ラップは、その走行技術の高さを物語っています。今回の勝利に貢献したのは、イアン・ジェームス、アレックス・リベラス、ダニエル・マンチネッリの3名です。
COTAでのアストンマーティン伝説
アストンマーティンにとって、COTAでの勝利はこれで10回目となります。2012年にこのサーキットでWECの開催が始まって以来、全クラス合わせての勝利数は53回に達し、マニュファクチャラーおよび耐久レース界でも3位に位置づけられています。この記録は、アストンマーティンが持つ圧倒的な技術力とチームの士気の高さを示しています。
当日のレースでは、出発から先頭に立ったイアン・ジェームスが、後半に差し掛かるとライバルのランボルギーニとの接触を避けつつ、見事なダブルスティントを遂行。レース終盤には、マンチネッリがさらにリードを広げ、チームは20秒以上の差をつけてゴールを迎えました。これは、彼らの戦略と技術が極めて強力であることを示しています。
Heart of Racingチームの活躍
Heart of Racingは、近年の成功が続いているチームで、IMSAのGTD Pro及びGTDクラスでも好成績を収めています。特に、ワトキンズ・グレンでの優勝や、バージニア・インターナショナル・レースウェイでの2位入賞など、目覚ましい成果が続いています。SROのピレリGT4アメリカ選手権でも優勝し、全てのレースでアストンマーティンの名を轟かせています。
「今日は本当に最高の気分です」とイアン・ジェームスは語っています。彼にとって、この勝利は夢の一歩であり、チーム全体の努力の賜物です。アメリカの地で、世界的な舞台でのWEC初勝利は、記憶に永遠に残ることでしょう。
今後の展望
残り2レースとなったWECシーズン、次回は富士スピードウェイで開催される富士6時間耐久レースに向けて期待が高まります。Heart of Racingは、チームランキング4位を維持しつつ、さらなるポイント獲得を目指しています。
このレースでの勝利は、新型Vantage GT3がトップレベルで競争できる能力を証明するものであり、今後のレースシーズンに向けての大きなステップとなるでしょう。アストンマーティンの挑戦はまだ続きます。