2024年度事故情報収集報告書の概要
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、2025年5月29日付けで「2024年度事故情報収集報告書」を発表しました。この報告書は、2024年度までに集めた事故に関する情報をまとめたもので、特にバッテリー類に関連する製品が、過去3年間で最も多くの事故を引き起こしていることが明らかになりました。
バッテリー類が事故件数最多
報告書によると、事故の発生件数は3年連続で「バッテリー類」がトップを占めています。最近、モバイルデバイスや電気自動車の普及に伴って、バッテリー関連の事故は増加傾向にあります。バッテリーの短絡や過熱、火災のリスクが非常に高まっているため、利用者に対して注意喚起がされています。
過去5年間の事故発生状況
報告書には、過去5年間で事故発生件数が最も多かった製品群のデータが掲載されています。以下に、報告書の一部を抜粋します。
- - バッテリー類
- - エアコン
- - 照明器具
- - 家具
これらの製品群は、特に注意を要することが明記されており、バッテリー類は3年連続で事故件数が最多です。
被害状況の推移
2024年度における事故発生状況を分析したところ、人的被害と物的被害の比率が大きく異なることが分かりました。人的被害は全体の14.5%、物的被害は66.8%を占めています。このデータから、物的損害を引き起こす事故が多いことが伺えます。また、バッテリーやエアコンといった製品群による火災も増加傾向にあるため、利用者は特に注意が必要です。
NITEの取り組み
NITEでは、事故の情報収集と原因分析を通じて、製品事故の再発を防ぐための取り組みを行っています。消費者の安全を守るため、月に1度のプレスリリースをはじめ、製品安全に関する情報を多方面から発信しています。
このような情報を通じて、消費者が安全に商品を利用できる環境作りを目指しています。今後もNITEは、事故防止のための啓発活動を強化する方針です。
NITEとは
NITEは、消費生活用製品に関する事故情報を収集、調査、分析し、その結果を公表することで、国民の安全な暮らしの実現に貢献します。毎年数千件を超える事故情報が寄せられ、これらの情報を基にした原因究明や再発防止策が講じられています。
これからも安全な製品を選び、利用するための情報を活用していきましょう。