デジタル庁の未来志向のDX推進と高校教育の重要性

デジタル庁の進むべき道

デジタル庁は、その名の通り日本のデジタル社会を形成するための中心的な組織です。2022年3月18日、牧島大臣は記者会見を開き、デジタル・トランスフォーメーション（DX）の推進と、未来の社会に向けた具体的な施策について言及しました。特に注目すべきは、高等学校における情報教育に関する取り組みです。

高校における情報科教育の必修化

来月から全国の高等学校で「情報Ⅰ」が必修化されます。この変更により、学生たちはデジタル技術を活用する力を養うことが求められます。しかし、情報科教育に対する懸念も多く寄せられています。具体的には、情報科の教育を受ける教員の専門性に関する問題です。

例えば、情報科の免許を持った教員が少なく、数学や理科など他の負担の大きい科目と兼任で授業を行う場合が多いため、質の高い教育が確保されるかどうかが心配されています。実際、全国の高等学校における情報科を担当する教員の中で、免許を持たない者が5分の1以上もいるという現実があります。これは地域差も顕著で、教育の質が均一でないことが明らかです。

教員の専門性と地域差

これからの社会で生き抜くためには、デジタル技術を十分に理解することが不可欠です。そのため、高校生がどこに住んでいても均等に高品質な情報科教育を受けられる環境を整えなければなりません。

牧島大臣も、ワーキング・グループでの議論を踏まえて、教員の専門性を担保するために外部からの支援を求める意見が重要だと認識しています。複数校を指導することができる人材の活用や、教育の質を向上させるための取り組みが求められています。

ワクチン接種証明アプリの改善

記者会見の中では、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種に関する質疑も行われました。岸田総理大臣が必要なワクチンの確保の見通しが立ったと発表したことを受け、接種券の取り扱いや接種歴の提示方法についての考え方も紹介されました。デジタル庁としては、接種証明書アプリの改善を行い、社会のニーズに応じた対応をしていく方針です。