児童文学の新たな名作が誕生
イギリスの人気児童文学作家、ジーン・ウィリスの新作『森に帰らなかったカラス』が、2024年10月25日に株式会社徳間書店から発売されます。本書は、11歳の少年ミックとその飼ったカラスとの心温まる物語と、戦争の影響を受けた大人たちの姿を描いています。
あらすじ
物語は1957年、ロンドン郊外のテディントンを舞台にしています。11歳の少年ミックは、近所の森で怪我をしているニシコクマルガラスのヒナを見つけ、両親と共にその手当てを始めます。ヒナは次第にミックに懐き、やがて近所のアイドルとなります。しかし、物語はある日思わぬ展開を迎え、少年とカラスの絆が試されることになります。
喪失を乗り越える
本作のもう一つのテーマは、戦争によってもたらされた喪失です。第二次世界大戦で大切な仲間や家族を失った大人たちの苦悩が、ミックの物語と交差し、深い感動を呼び起こします。少年の成長と共に描かれるこのテーマは、読む者に様々な考えをもたらします。
実在の人物の物語
この物語の根幹には、実在のロンドン動物園の元主任飼育員、ミック・カーマン氏の少年時代の実話があります。カーマン氏とウィリスは近所に住んでいた縁があり、そのエピソードが物語として生まれました。カーマン氏が育てたニシコクマルガラスや、その生活の場面が色濃く描かれており、読者はロンドンの風景を想像しながら物語に引き込まれていくことでしょう。
カーマン氏とそのカラスが乗った電車について報じた新聞記事や、今でも存在するロンドン郊外のテディントンの景色が描写されており、読者は時代を超えて「そこ」にいるような感覚を味わえます。
ベテラン作家による新たな視点
ジーン・ウィリスは、これまでに300以上の作品を手掛けてきたベテランの児童文学作家です。彼女は子供たちの心を捉える物語を生み出し続けており、近年ではA.A.ミルンの詩に基づいた『くまのプーさんといっしょ』なども執筆しています。本作もまた、彼女の豊かな感受性が息づく作品となっています。
翻訳者について
本書の翻訳を手がけたのは、山﨑美紀氏です。彼女は児童文学や絵本の翻訳を多数手掛けており、国際基督教大学を卒業後、翻訳者として精力的に活動しています。
書誌情報
- - タイトル: 森に帰らなかったカラス
- - 著者: ジーン・ウィリス
- - 訳者: 山﨑美紀
- - 価格: 1760円(税込)
- - 発売日: 2024年10月25日(金)
- - 判型/ページ数: B6・304ページ
- - 発行: 徳間書店
本書は、心に残る物語を求める方にぜひお勧めしたい一冊です。
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