博報堂、LGBTQ+への取り組みで2年連続ゴールド受賞
株式会社博報堂(東京都港区)のLGBTQ+に関する取り組みが評価され、評価指標「PRIDE指標2025」で最高評価の「ゴールド」を2年連続で受賞しました。この指標は、一般社団法人work with Prideが策定したもので、企業のLGBTQ+への配慮を評価するものです。「行動宣言」「当事者コミュニティ」「啓発活動」「人事制度・プログラム」「社会貢献・渉外活動」の5つの評価基準をもとに、企業の努力を点数化しています。
博報堂の方針と施策
博報堂DYグループは2022年にグループ人権方針を制定し、2023年にはダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)方針を策定しました。これにより、社員一人ひとりが自らのクリエイティビティを発揮し、社会に貢献できる場を提供しています。
博報堂では、LGBTQ+に関する理解を深めるための施策や相談窓口を設置し、社員全員が自らの力を発揮できる職場環境を整備しています。特に、以下のような具体的な取り組みが評価されています。
1. Tokyo Pride 2025への出展
博報堂DYグループは、2025年6月に開催予定のアジア最大級のLGBTQ+イベント「Tokyo Pride 2025」に初めて協賛し、「ちがいを知ろう。おなじを知ろう。」というテーマのもと、ブースを出展しました。社員の有志も運営サポーターとして参加し、訪れた人々との交流を通じて、多様性の理解を促進しました。
2. 社内外での啓発活動
プライド月間の6月には、東京本社内でLGBTQ+に関する啓発ポスターや関連書籍の展示を行い、社員への意識向上を図りました。また、関西支社でもDE&Iデーを設け、啓発活動を実施しました。さらに、日本広告業協会のDE&I委員会に参加し、業界全体の取り組みを進めています。
3. 社内研修の強化
多様性を理解するためのLGBTQ+に関する研修動画が社内で配信され、多様な性の在り方やカミングアウトの際の対応方法について学ぶ機会が提供されています。これにより、社員の正しい知識の理解が進むことを期待しています。
4. SOGIハラスメントへの対応
労働施策総合推進法が改正され、ハラスメントガイドラインにSOGI(性的指向と性自認)ハラスメントに関する項目が追加されました。これにより、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントだけでなく、幅広いハラスメントの防止にも取り組んでいます。
5. 健康診断における配慮
健康診断時の案内において、性自認や性的指向に配慮した相談先を案内するなど、個別対応にも尽力しています。また、性別適合手術やホルモン治療に関する特別休暇の取得ができる導線も整えています。
未来への展望
博報堂は、今後も多様な価値観を尊重し、すべての社員が自らの力を発揮できる職場環境の整備を進めていく方針です。LGBTQ+の権利を支援し続けることで、さらなる社会的な理解と共感を広げていくことを目指しています。
以上のような博報堂の取り組みは、企業が多様性を尊重し、インクルーシブな職場を実現するためのモデルケースとして、他の企業にも影響を与えることが期待されます。