新作選集『プレイボーイ団地/脂肪と言う名の服を着て』が発売
漫画家・安野モヨコのデビュー35周年を祝い、彼女の作品を集めた選集がいよいよ発売されます。新刊『プレイボーイ団地/脂肪という名の服を着て』は、特に女性の内面に焦点を当て、人間の「本質」について考察した内容が盛りだくさんです。
作品の内容
この選集は、4つの物語を収録しており、それぞれが異なるテーマを持っています。まず注目すべきは、単行本初収録となる『プレイボーイ団地』です。この作品は、女性を侮辱するような男に対する恐怖的な反応を描写しており、幽体離脱するひきこもりの女性の目を通して、現代社会の暗い側面を開示します。2002年に連載されたこの作品は、非常に大きな反響を呼んだ未完の傑作です。
次にある『観覧車』も初単行本化作品で、密室空間での虚偽と欺きの心理をテーマとしています。この物語では、密室に閉じ込められた人物たちが精神的な緊張を高める様子が描かれ、心理的なサスペンスを提供します。
さらに、もう一つの収録作品『カメレオン・アーミー』では、自己アイデンティティの喪失を探求しています。見下していた相手に自身のスタイルをコピーされ、逆にその相手が持ち上げられ、自分の価値が揺らぐ様子を描写。虚無感が深く掘り下げられており、非常に緊迫したストーリーです。
最後に『脂肪という名の服を着て』では、「痩せればきれい」という常識に挑戦します。他者への妬みや中傷といった陰湿な人間関係を描きつつ、真に美しいとは何かを問いかけます。
特典情報
この選集には、初回限定でスペシャルクリアカードが封入されているため、ファンは見逃せない一品となっています。
発売日と書誌情報
新作は2024年8月29日に発売され、定価は2,310円(税込)です。小学館クリエイティブより発行されるこの選集は、A5判で456ページにわたり、ISBNコードは978-4-7780-3352-1です。加えて、6月に刊行された選集第1弾『さくらん』の電子版も同日より配信が開始されます。
安野モヨコについて
安野モヨコは東京都出身の漫画家で、高校3年生でデビューしました。その代表作には『ハッピー・マニア』や『働きマン』があり、ファンタジー作品『シュガシュガルーン』で講談社漫画賞を受賞しています。また、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞も受賞しており、今も積極的に新作を手がけています。
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新しい視点から安野モヨコの作品に触れる機会をお見逃しなく。彼女の深い観察力と鋭い描写が、あなたを魅了することでしょう。